第24話 生意気な後輩のバイト先
「今日から入りました静 凪沙です!!よろしくお願いします!!!」
一体なんでこうなってしまったんだろうか......
生意気な後輩が
静 凪沙が
僕と朝宮さんの働いているバイト先にきたのだ...。
なんか変な気持ちだ。
凄くモヤモヤするというか引っかかるというかなんというか...
複雑な気持ちだ。
朝宮さんとはバイト終わりに明日の朝ごはんや夕ご飯の食べ物を買いに行ったりしていたから今後はそういったことができなくなるし、一緒に帰っていたからそれもできなくなるだろう。この関係を知っている人は少ないほうがいいに越したことはない。
ボロが出ないように気をつけていかないとな......
今日は僕と後輩と円香さんとだからいいけど休みの日は特に気を付けたほうがよさそうだ。
「今日からよろしくね凪沙ちゃん!やることは雷斗くんに一通り教えてもらって!」
「よろしくお願いします!!分かりました!」
そういった声が聞こえてき来ると早速後輩が僕のもとに現れた。
「雷斗先輩!よろしくで~~す!」
「はぁ.....なんでこんなことに......」
「ちょっとため息つかれると私が空気読めない地雷女みたいじゃないですか~」
まさにその通りなんだが......まぁ理由を知らないから何も言えないが...
「地雷女なのはもとからだろ。」
「酷い先輩!!そんなことないです!!清楚ですよ!!せ・い・そ!」
「君のどこをどう見て清楚と呼べるんですかね~ 僕知りたい」
「先輩には私の清楚さが分からないんですよ!私レベルが足りません!!」
「いつから僕は君のレベル上げをするようになったんだよ...絶対面白くない」
「もう!うるさいですね!!」
「言ってきたのは君なんだけど.....もうそんなことはいいから仕事内容を教えていくよ、メモかなんかするといいよ」
「は~い!......とは言ったもののメモ帳持ってきてないです」
「あ...しょうがないな」
「じゃぁ先輩!連絡先交換しましょう!それに仕事内容送ってきてください!それに書くのめんどくさいですし」
「それくらい自分で書けよ!!まぁそれでいいならいいけど...僕とレインやるのに抵抗ないのか?普通の人なら拒絶するぞ?」
「相手からどんな風に思われてるんですかそれ...もう嫌いとかのレベルじゃないですよ......私は何にも思いませんよ?みんな雷斗先輩のことを見た目だけでしか見てないですから」
んんん??なんか今サラっと僕もことディスってないですか?
見た目だけでって...まぁホントにそうなんだけど悲しいな...
「ま、まぁ......」
「実際に関わってみるとホントはいい人ですからね先輩は」
「そ、そうか、いい捉え方をしてくれて助かる」
「いい捉え方も何も先輩は優しい人ですよ。私が保証します!!」
なんかすごく熱心に僕のことをカバーしてきてくれる後輩
どういった風の吹き回しかは知らないけどこういったことも言ってくれる子なんだと理解した。
こんな破天荒でやっている彼女だがよく考えていると思うことがある。
体育祭の時だって僕に話してくれたこともそうだしな
「それは心強いな」
「でしょでしょ!!困ったときは私に相談するがいいです!!」
「そういったときが来たらいつか頼るよ」
「それ絶対頼らないやつですよね...!!わかってますよ!!」
「まぁ、いつか本当に頼るよ」
その言葉で少しハッとした表情を見せる。
そして彼女は笑顔で
「はい!」
そう言って返してきた。
「さぁ!盛り上がってないで!!仕事仕事!!」
「すいません!今すぐやります!」
そう彼女が言ってまたこちらのほうを向いてくる
「じゃあ先輩!よろしくお願いしますね!」
「あぁ、これからよろしく」
僕はそう言い返して仕事に取り掛かった。
そして気づかぬ間に数十分前にあったモヤモヤはなくなっていた。
つづく
あとがき
最後まで読んでくださった読者の皆様ありがとうございます!!!
明日投稿はないかもですのでよろしくお願いします...!
土日のどっちかにはまた更新するのでお楽しみに!!!
ではまた!!! 立花レイ
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