半生記

第29話 ＯＦＦ ＴＨＥ ＬＯＣＫ

Ｍ研の先輩と一緒に鶯谷（うぐいすだに）にあったキャロルダンス研究所の夏期講習で、ＳＰＩＣＥ（スパイス）のかつぞうさんのクラスを受講した時、こばというドレッド頭の青年と知り合った。

彼は当時、青学のＡＤＬというダンスサークルに所属しており、段々と仲良くなった。

それから数年後。

こばから「のりちゃん、イベントに出てくれない？」

とオファーを受けた。

そこで急遽（きゅうきょ）、仲の良かったあーちゃんと珠代（たまよ）、そして当時まだ１９歳だったＹＡＳＵ－ＣＨＩＮ（ヤスチン）と四人で『てるおはるお』というダンスチームを結成した。

ちなみに、『てるおはるお』というネーミングは、あのダウンタウンの元のコンビ名『青空てるお・はるお』から命名した。

こんこさんという先輩の紹介で知り合ったミカちゃんという子が、「今、ＡＮ－Ｊ（アンジェイ）というダンスヴォーカルグループをやってるんだけど、イベントをやるので出て欲しい」と連絡をくれた。

そこで、『てるおはるお』をベースとしたメンバーで新たにダンスチームを結成する事にした。

よさこいで知り合ったつむちゃん、Ｍ研の後輩のてらちゃん、そしてあーちゃんとＹＡＳＵ－ＣＨＩＮ、僕の五人で『ＯＦＦ　ＴＨＥ　ＬＯＣＫ』を結成した。

『ＯＦＦ　ＴＨＥ　ＬＯＣＫ』の名前の由来は大好きなＢ’ｚのセカンドアルバム『ＯＦＦ　ＴＨＥ　ＬＯＣＫ』からである。

以来、ＯＦＦ　ＴＨＥ　ＬＯＣＫはメンバーを変えながら活動を続けた。

基本的に僕とあーちゃん、ＹＡＳＵ－ＣＨＩＮ、そして二回目のショーから加入した谷口浩久（ＴＡＮＮＩＥ）の四人が固定メンバーとなり、あっこちんや珠代が参加したりした。

ＯＦＦ　ＴＨＥ　ＬＯＣＫが主に出演していたイベントは、六本木Ｒ？ｈａｌｌにて行われていた老舗ダンスイベント「ＣＯＮＮＥＣＴ」や横浜ベイホールなどで行われていたＣＬＵＢイベントなどに積極的に出演していった。

当時、ジャンル混合のダンスチームが珍しかったので、ＣＯＮＮＥＣＴの主催者のＤＪ　ＷＡＫＡさんが面白がってくれた。

僕とＴＡＮＮＩＥがストリートダンスを、あーちゃんとＹＡＳＵ－ＣＨＩＮがジャスダンスをメインに踊っていた。

ＯＦＦ　ＴＨＥ　ＬＯＣＫは家族みたいなチームで、ＴＡＮＮＩＥが運転する車で横浜ベイホールに行き、帰りにプールで泳いで帰ったりした。

色々喧嘩もしたけど、それだけ仲のいいチームだった。

解散した今でもメンバーとやりとりが続いている。

久し振りに全員で会いたいな。