後後247 華子、学園に入る。1日目
で、俺らは転位門で領都に戻った。
そろそろ夕方になる。
アニャータも終わるころだろうし。
領都の領主邸に戻って茶を飲んでいる。
「なんか領都と王都って勘違いしやすくないですか?」俺
「んー、人が多いし建物多いからなぁ、、景色も似た様な感じでな」泉さん
やっぱそうだよな
「でも、それじゃ、お上りさんだぞ?」泉さん
別にそれでもいーっす。いなかが好きっ!!。
夕食後、領主様は華子と博子に告げた。
「明日から王都の学園に行きなさい」
領主様は戻ってきてから転位門で王城に行って王妃様に伝えた。
「あのままじゃダメなことはわかってますよね?ガクと泉と園長の協力により、学園で2人の矯正に入ります。明日から入れようと思います。いいですね?」
半ば強制。 矯正だけに?とか昭和のおっさんのギャグが浮かんだ人は手遅れだ!!
華子に博子を与えた張本人は何も言えず、・・・・楽しそうに輝く瞳でこっくりと頷いた。
(やっぱダメだ・・)それを見た領主様はやっぱこれからも期待しないようにしよう、と思った。
ーー
「ええー、おじさまぁーーーーー」
嫌がる華子
華子が嫌がるの理由をわからず、華子だけが嫌がるのであればいんだが自分も巻き込まれるなぁと少し感じた博子は、
「華子姫が嫌がってます!」
と、人をだしにする。
((博子・・・))
その意図を読み取ったガクと泉。あきれる。
「まず行ってみれば?おもしろくしといたからさ」ガク
「・・・そうお?そうなの?面白いんだったらいいけど・・・」華子
「・・・あー、たしかに面白いだろうな、アレらは」泉さんも太鼓判を押す。
そういう観点からみれば、そうなんだろうけど・・・
だがさすが博子だ。疑惑の視線で俺達を見る。
俺達はニッコリ笑って返す。
(ガクさん?どうしたんですか?昼間に何かあったのですか?)アニャータが小声で隣のガクに訊く。
(うん、ちょっとね。面白いことがね。あとで部屋に戻ったら話すよ。)
(はい、面白そうですね?)
アニャータも少しづつなんか染まってきてる?
ーー
翌日学園
きょうから皆といっしょに・・
と説明する園長。
講堂で臨時朝の全校集会を行って、華子と博子が入ることを発表する学園長。
なぜか話は逸れない。生徒たちはつまらなそうだ。デフォ通りにやれよ園長、という数百の視線が園長に突き刺さる。
鈍感園長。
でもやろうっておもってできるもんじゃないよね?あの技。
臨時講師としてジゴロ&ビッチも紹介される。姫様専用の教師だと。
博子は華子のボディガード兼学友と紹介された。
クラスはあの4階の響子となっちゃんの教室。薫と小太郎もそちらに移されていた。
クラスでの説明は、響子、薫、小太郎、なっちゃんが華子の学友に指名されたと。
なっちゃんは実は地方の小領主の娘で夏姫と言う名らしい。多分なつひめと読むのだろうけど、皆なっちゃんとしか言わないので真相は知らない、と人々は言う。何か隠された秘密でもあるのかもしれない!!ねーよ。
そのクラスだけカリキュラムは変更され、華子が飽きないようにされた。数学の後に武芸とか、歴史の後に自由時間とか。我慢できなくて暴れてしまう小学生並だ。ちなみにこっちの世界には農薬も食品添加物も何も無いので、我慢できない子等いない。当然向こうレベルのいじめなど無い。もしあったら周囲がよってたかって真相究明する。人間の社会として成り立っているのだ。
勿論、ガクも泉も見に来ていない。もう関わりたくないなー、と、「見に行こう」と領主様に誘われたけど断っていたのだ。
領主様はしぶしぶ一人で見に行った。姪っこを見たいんだよね!
学園は基本午前中で終わる。給食は食堂でとる。とらないで帰っても良い。
華子達は食堂に行った。何があるのかみたいのだ。
ごく普通の武国飯。
「つまらないわね。ケーキすら無いの?これは問題ね?」
何もないところに問題を発生させるのがなりわいの華子。
だが、今回だけはいいことをしそうである?!
あまり美味そうなのがないので、とりあえず学園長室に向かう華子一行。
コンコン!はいりますー
と華子は手下達?を引き連れて園長室に入り込んだ。
「学園長?」
「お、おう、姫様、何用ですかな?」
身内だけだとざっくばらんな話し方をするが、一応公的?ちゃんとした言葉を選ばんとな、とか思ってる園長。
「学園の食堂です。いまどきアレはないのでは?」
「へ?不味かった?美味しいとおもうんだけ、ですけどね?」
「食べてないからわかりません。ですが、アレはないです」
意味不明な園長。
「華子様、それだとわかりませんよ?何がどういけないのかを具体的に申しませんと」ビッチ
「そうね。武国食だけだというのが、今時ありえないのです。ケーキも無い!せめてケーキだけでもあれば私は満足したのにっつ!!」
(((((((自分の不満をぶちまけに来ただけかい!)))))))
だが、
農国の食事も美味しいことを知っている薫や小太郎、ビッチとジゴロ。響子も少しだけ知っている。犬っころはどうなのか?は、ガウガウしか言わないから不明。
「そうですね。農国の食事も最近では王都に広まっています。ここの学園なので早めに取り入れるべきでしょう。他国の文化を知ることは重要です。食、それはどこの文化でも最重要なものです。」ビッチ
武国は違うけどなー、と心の中で思うジゴロ。食うのも闘いのエネルギー補給扱いだったのだ最近までは。
心当たりのある学園長。昨日ケーキの美味さを知ってしまったから!!!
「うむ、まずケーキから始めよ、という古の格言があるように、早速ケーキは取り入れよう。その後、他国の食事を取り入れさせる。食事は作るのを覚えなければならないから少し時間をほしい。」園長
「まぁ、それなら・・・では、明日からケーキだけは食べられるのですね?」
「それは儂が努力しよう!!」力強く言う園長。
学園で食べられりゃ万々歳だ。いちいち外に出る必要ないのだ。しかも園内なので園長室に出前させてもよいのだ!!明日からケーキ三昧の職場だ!!と、いつの間にか妄想に浸っていた園長。
よだれだだもれなので、皆の視線が園長に・・・
「あ・・・これは、・・・どうしたのだろう?何かの呪いを貰ってしまったのかっつ!!?」園長
「いや、だいじょぶですよ、昨日園長先生があのケーキ屋であーんなだったのを皆知っていますから」
え?私知らない?(華子)
私もしらないけど興味ない(博子)
そうね、おじさんのことなどどーでもいいわ(おっさんに厳しい華子。親戚なのに!)
めでたく明日からケーキ導入!
勉強とか躾とかどこいった?
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