後後246 勘違いは怖い件


まぁケーキ食いに来たのと、泉さんの保存用ケーキ補充しにきたので、話はほどほどでも良い。

シューレは前回の新作を出してくれた。

新しい店員さ・・・・


「おう、おばさん、こっち来たのか?」泉さん

その新しい店員は小館村のシューレ食堂にいたそんちょ屋敷の女性軍の一人だ。

「あれ、旦那さんと子供、いいんですか?」

「あー、だいじょぶだよ。食事は食堂で取れって言ったし。掃除洗濯は自分達でやっときな、と言いつけてあるし。」

カカア転嫁ってやつだな?

(天下だぞ?)

泉さんが添削してくれた。


「あそこでも一番菓子に興味を持って、見どころあるんだ。試作も危険なのができないので良い。」

なんだと?!!それは凄い!!

(いや、食い物に危険なのを作てった今までのがおかしいんだぞ?)泉さん

冷静ですね?


「俺ら味見かかりとしては、命拾いですね!」

「ああ、そうだったな」

最近俺ばっか味見していたからなぁ、、しかも失敗作多数!


「その、味見係、、なかなか興味深いですね」響子

「・・・・やばいぞ?」泉さん

「うん、覚悟ないとねぇ、、美味しいのに当たったら幸運だよ?」


「辞めときます」響子

「「懸命だな」」


シューレは弟子たちにチャレンジを進めている。基本が出来た上でのチャレンジ。

なんつーのか、とても残念な作品が多くなるのだ。元がよいのになぜこうするのかなぁ?!!っての。


「しかし、興味を持つとは感心感心。どうだ?休みの日にはここで習ってみるか?」

若いうちから鍛えてみたいのだろう。ひとの一生はシューレにとっては一瞬でしかない。なので少しでも長く、と思うのだろう。


「よいのではないか?できることはいろいろ試してみるのも」領主様

姪の作ったケーキなんぞ食べたら天にも昇る喜びだろう。

ほんの少し期待してるのかもしれない。


「いいだろ?ゴロー?」

「え?ああ、いいぞ!」と、まだケーキに夢中で何も聞いて無く生返事のえんちょー。


「では私も」薫

「がるがるがるうううう!!」と自分を指差す犬っ娘。

「では、3人でお願いいたします」響子


(どう思います?)

(大丈夫じゃないか?流石に子どもたちにおかしなこと吹き込まないだろう?)泉さん


「シューレー・・」俺

「判っておる。立派なひとになるようにも心がける」

「お願いしますね?くれぐれも!」俺

「うむ!」

まだ少し不安・・・


(いやいやいやいや、俺ももう大人だけどさ、周囲にろくな大人が居ない件!今はじめて気がついた!!)俺

(おまえは・・・今更何言ってんだか。でもクマとか立派じゃないか?)泉さん

(馬車レースのときとかー、改造馬車とかー、)

(まぁ、たまにな。たまには趣味をさせてやれ。それだけのことやってるんだ)

(たしかにそうですね)


そういえば、クマの弟子たちも真面目で努力家多いよな。


「うちの、ほれ開拓村の連中も。」

「ああ、アノおかげでモグラも真面目になったし。彼等はいいですね」

「な?結構いるだろ?」

たしかに、探せばいるかな?くらいはいるな。


ガクも泉も気がついていない。

将軍様も領主様も日のいずる国の王様も、皆、ガク達に関わっていない時はかなりまじめで頑張っているのだ。

つまり、趣味的な時間なのだ、彼等がガクと泉と会っている時は。だからアホウをさらけ出せている。

どうしてそうなったのかは誰もわからないだろう。

今、学園長がこうなってしまったように。


取り繕いを「いらねーや」となってしまっただけだけどね!

特に泉さんを見てたら取り繕うことなんぞ馬鹿らしくなるだろう。

中身おっさん見た目幼女、詳しく知れば精霊化中ってやつだからな。


「モグラ、いるんですか?」薫

「美味しいんですかね?」小太郎

「食わねーよ!ペットだよ!」俺

「違うぞ?れっきとした開拓民だぞ。」泉さん

モグラの地位二転三転


「まぁ、そのうち会わせてやる、モグラなんか見たこと無いだろう?」泉さん

いや、あれ普通のサイズじゃないし、一般的なモグラは人語を喋らないし?

でも皆なんかよろこんでるからいいかな?がっかりしないといいけど・・、帰ったらトリミングしっかりやっとこう!


「話せば離すほど、貴方方がよくわかなくなりそうです」小太郎

・・・・・・・・・

「そうかも?」俺

「ああ、この賢いのが言うんだ、そうなんだろうな」泉さん


「私もそう思います」響子

「ええ、私も」薫

がるるるるう!!

何と張り合っているのだろうか?


「いずれ、遠足とかでその村にお邪魔したいですね」治五郎

「おう、いつでも大丈夫だ。うちの離宮がある。そこを使え。」領主様

子どもたちも喜んでいる。

あまり遠出とかしないんだろう。


「僕は農国は近いのでよく行きますが、国内のよその土地にはあまり出たこと無くて」小太郎

「うちは港があるから南部連合諸国はよく行きましたが・・・」薫


「あの港、お前んとこかい!」俺

「ご存知ですの?」

「ああ、東の国から船で帰ってきたんだよ」

「あら、ではあちらに?」


「まぁ、ぐるーっとだな。」泉さん

「1年ほどかけて」俺


「「「羨ましい」」」

がるるるるるるるるっ!!


なんか、国内はあまり遠出をしたこと無い子達なようで、そのうち小館に呼んでげよう。

領主様の姪は流石にあまり旅行などしたことないだろうし。


「私も西と東の遠征についていったことしかないので、国内はあまり・・」響子

「「「なんてことさせるんだっつ!!!!」」」俺、泉さん、領主様

ジゴロとビッチは唖然。他の子どもたちもイミフ?


「これでも結構できるんですわよ?」響子

武芸?魔法?


「計算が」響子

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?


「ああそうか、司令部にそういうのが何人かいると凄く助かるのだ」領主様

「西の遠征のときとか、東の遠征のときとか、お互い会ったこと無かったんですか?」俺

「おう、そうだよな?」泉さん


「・・・西のときも、東のときも、ゴタゴタしっぱなしだったからなぁ」領主様

「・・・・たしかにそうだった」

「うむ、、」


「お二人も遠征に?」小太郎

「いやいやながら」俺

「喜んで」泉さん


「結局、両方でおまえら手柄を上げたよな。いろいろな意味で」領主様

「いや、西は人狼部隊の活躍だったし」

「東はシューレの活躍だったし」

「あれは楽しかった♪」シューレ


(人狼部隊って?あの?)小太郎

(無く子もモフる?)薫

(いやいや、恐怖の代名詞って言うでしょう?)小太郎


「あの、お二人が住まわれている村の名は?」

「私も一緒だぞ?」シューレ

「「小館村」」


(・・・・・・・・・・・・・・・)

「恐怖の村・・・」小太郎

「モフの総本山」薫

「得体の知れない魔境」響子

がるるるるるるる!!こっちみて毛を逆立てている!!


「ほうほう、そういう噂に成ってるのか」俺

「えらく極端になってるなぁ」泉さん


「「領主様?」」俺、泉さん

「あー、別に噂くらい気にするな」

そうだけどね?


食事を終えた俺達は、なんか子どもたちを気に入ったシューレが皆を転位で学園に連れて行ってくれた。

「では、私は王都の店を拡充せねばならないので戻る。」


え?王都店・・

「あれ?勘違いしていた。領都の店の店員入れ替わったよね?」俺

「ああ、カレー屋に行ってしまったからな。あそことここを勘違いしていたのか?」シューレ

そーです


「まぁ、内装は一緒だからな。でも王都は最近だぞ?2年経っていなんじゃないか?」

そーなんですか

「お前が店に行こうと言うので、知ってたのかと思ったぞ?」泉さん

しりませんでした

「あってよかったー」

マジそう思う。


「ま、無くても農国のケーキ屋もカレー屋もあるしな。領都より多いからな」

そーだった。


なぜだろう?

うむ、最近勘違い多くって・・・・

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