後後237 暇なので街に出る
泉さんがおっかさんの出したでっかいケーキ山を十分に堪能した後、べとべとになったので(バターと砂糖の甘いうまそうな匂いをさせていたw)皆風呂に入り、その後結婚式用の着物などの試着を始めた。
俺は男なので数枚で終わり、問題なし。
泉さんとアニャータは「時間掛かるぞ?外に遊びに出ててもいいぞ」と領主様から言われたので出てみる。
通りを歩く。
「と行っても、一人じゃなぁ、」
ほとんど一人で居た試しがない。トリミングはアニャータが来るまで一人でやっていたが、獣人と一緒だ。
単独で街を徘徊とか、あまり覚えがない。
泉さんが来る前は何をしていたっけ?
・・・・・・・・・あの村じゃ、ひまする暇なかったわな。
そいえばカレー屋に行ってないなここんとこ。どこだったっけ?
と通りを探すと、市場から離れたところにあった。東側、停車場に近い方だ。
ははぁ、外国人(農国とか日のいずる国とか北とか)にわかりやすいようにだな。喜ぶだろうしね!
中は、覚えている。こんな感じだったなってくらいには。
「おっちゃん、いつもの」
「あっはっは!数度しか来てないのに!」
「それはいいっこなしでしょ!」
あっはっは!
「でも領都には余り来ないからね俺」
「近くじゃないんだ?」
おっちゃんは大盛りにしてくれた。
「あ、ゆでたまご、入れるようにしたんだ?」
「ああ、うまいぞ!」
「目玉焼きでもうまいよな」
「なるほど、、今度やってみるか」
ここのカレーは具があるので特に美味い。よほどでっかく切って煮込むんだろうな。
肉もかなり溶けている。
「玉ねぎ、入れていないの?」
「ああ、ねこや犬の獣人もいるそうなんで入れるのやめた」
「そだねー。香辛料はまだどうにかだけど、ネギ類は危険だからね」
「ああ、あのモフ☆モフが苦しむのは見たかねぇ」
同意
「どう?この美味さを分かる者、増えてる?」
「うーん、少しずつなー。」
「なんでこれがわからないんだろう?そこが全くわからないわ俺には」
「香辛料がだめとかじゃねーの?」
「一度食べれば成れるんだけどね」
「そーなんだけど、あれか、この国の人達って結構びびりんぼうだろ?」
「あー、そうだよ。上っ面そう見られるのをものすごく嫌ってるんで、バレないように努力してるけどね」
「なんか、向かわねばならん方向性全く違うんじゃね?」
「仕方ないね、びびりんぼうが治らんかぎり、そこはどうしょうもない」
「そりゃそうか」
「少し変わった食べ物。それが安全な食べ物だとわかれば、殆どの土地の者達は一度は試すよね?」俺
「ああ、この国以外ではな」
「なんだよなぁ」
「なんだよあんちゃん、この国の者なんだろう?」
「まぁ、そうだけど、この国の双子の国の未来の人間、って感じかな?外来だ」
「なるほど」
「でもなんであんちゃんはダイジョブなんだ?」
「俺は元の世界でもはじき出されてたからなー」
「あ、びびりんぼうじゃない者ってわかるらしいな、ビビリんぼう達には。」
「そうなの?」
「ああ、だから生理的に排除するんだと、集団で」
へぇ、、個人じゃなくって、社会現象なんだ?・・・・なくなるわけねーよなw
「うちのモン達は結構だいじょぶなんだけどねー」
「そりゃあんちゃんの周りに集まる者達だろ?似たもの同士なんじゃね?」
なるほど?
シューレとか?おっかさんとか?匕王とかツッコミ姫とか?将軍様とか?
いやいやいやいや、ねーよね?・・・・・・無いと思いたい
「なんだ?やっぱ心当たりあるんだな?」
「うっ、鞭打たないで・・」
「お、おう、悪かったな?」
「でも、最強軍団って言われてるんだよな、ここの領軍」俺
「軍団で、だろ?個人じゃねーモン」おっちゃん
まぁそーだけど
「農国、どうなの?」
「あー、個人が強いなー。まとまると皆結構勝手でな、はっはっは!」
軍としては結構ダメなんだ・・・
なんか北の人狼兵たちもそんな感じだったなー
しゅーれに・・・・
今晩にでもシューレに相談してみようかな?と思ったが、現物無いと話にならないし
「シューレー!!もし暇ならたあすけぇえてええ!!」
「お!なんだきなりっ???」
シュン!
「おう、暇だぞ?」
いきなり転位で現れた女性に目をまん丸くし、目玉が飛び出るほどになっているおっちゃん。
それを放置して、これこれこういうことで、と説明してみる。
「要は、マイルドにしてここの者達が食べやすくすればいいだけだ。しかし今まで武国の料理人達の方法はまずくするだけだったのでそっちでも全くウケなかったわけだ。
美味しくマイルドにすればいいだけだろ?」
そーっすけど・・そう簡単にいいますけどね・・
「おい?」
シューレ、固まっているおっちゃんに話しかける。
「おーい?」
「・・・あ、おう、いらっしゃいませ?」
「・・・うむ、、子供向けのカレー作ってくれるか?」
「はい、少々お待ちを!」
おっちゃんは厨房に入っていく。
「なるほど、それに手を加えれば早いと?」
「そういうことだ」
賢いなぁ、餅は餅屋とはよく言ったもんだ。
「いや、お前も思いついたはずだぞ?横着せず、自分でも少し考えろ」
「はい・・すんません」
子供用のが来た。
一口食ってみろと言われ、食べてみた。
「どうだ?」
「辛味はこっちの者でもきついとは思わないかも。ただ、香辛料はも少し押さえ気味にするほうがいいかな?。あと、なんか一つ欲しい。」
「まぁまぁいいな。んじゃ、」
と、おっさんを連れてシューレが厨房に入っていった。
向こうだったら30分ほどだろうか。
シューレがカレーの汁だけを器に入れてっ持ってきた。
「試してみろ」
・・じゅる、じゅるじゅると、カレースプーンで、熱いので音たててのむ。
「あれ?臭くない?香辛料臭くないし、なんかこっちの人が好きそうなまったり感?」
「だろう?」
・・・・・・・・・・(俺)
「なんだ?」シューレ
「コレ掛けて、チャーハン作ってくれない?」
へぇ?といいながら、そそったのだろう。厨房に入るシューレ。
炒める音がして、ほどなく持ってきたドライカレー。
ガツガツガツガツ!!
あ、
半分残しとく。おしいけど、、とってもぜんぶくいたいけれどもっつ!!
「いや、あとで作ってやるから」
「ホントだよ!やくそkだ・・・泉さんとアニャータ領主様の分も、あ、おっかさんは?」
「わかったよ、大量に作ればいいんだろ?
うっす!
おっちゃん、ドライカレー食べてびっくり。
「元の感じがぜんぜんねーな?全く新しいモンだな?」と。
「そのくらいしないとここじゃ無理だな」
「まーそーだなー、でもコレに慣れたらそのうち、だな」
「そういうことだ。」
カレー浸透計画本格的に開始!だな!!
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