第308話 後後183 ゾロアタロヌスチカーチャビッチヤヌスプ!3世の逸話
面白いものには藁をも掴んで使えということわざがあるように、
え?知らない?
中国の故事なんだけど?
時は昔の中国?、秦とかの時代の皇帝ゾロアタロヌスチカーチャビッチヤヌスプ!3世は、第一妃フジィコを追いかけていた。
ちなみに、帝の名の最後のプ!は付けても付けなくともよい。付けなくとも不敬にはならない。もしろ付けないほうが敬意を払っていると思われるかもしれない。
追いかけていた。かれこれ3昼夜山野を走り回り追いかけていた。もうめんどくさくってやめようかな?と思い始めると、あと一歩、というところまで迫れるのはわざとだな、と気づいていても、なんだろう、あのせくしーフジィコにやられたら「あと一歩!」って思うよな?
第一王妃フジィコ、未だ皇帝に指一本ふれさせたことはなかった。
当時の世界、支配者は絶対的な強さ、もしくは絶対的な信頼がなければ、簡単に下克上されていた。ホントの意味での実力主義だった。嘘で騙して、、なんて奴は翌日にはドブの中で冷たくなっている良い時代だった。
ゾロ(以下略)は、前者で体力ももの凄かった。3昼夜にわたって山野を走り回るのは苦痛でもなかったが、目の前を走るフジィコにそれが出来たのは驚きであり、また、だからこそ捕まえて我が物に!と、老い回せば追い回すほど思いは強くなった。
もうここまで書いてめんどくさくなったが折角ここまで書いたのだから最後までと思うだろう?
幅が20mくらいの川があった。流れはそう早くない。所々に岩が顔を出しているので、ぴょーんぴょーん!とフジィコは対岸に渡った。そこで休憩?座った。
ゾロ(以下略)は、渡らず、こっち側の岸で彼も座った。
ここで追ったら、また走り回るだけだ。どうにかして奸智(w)で捕まえられないか?と考えることにした。
フジィコは魚を取り、火を起こし、焼いている。
ゾロ(略)はフジィコのその様を見ながら、火打ち石なんか持ってたんだーー、とぼけっと思った。
結婚式の夜、フジィコに迫ったゾロ(略)を放り投げ、投げられたゾロ(略)はそれでも何度も襲いかかり、そのたびにひょーい、って感じで仙人にでもなんかされたのか?って感じでいつの間にか放り投げられ、終いには窓から外に放り投げられたゾロ(略)を追って外に飛び出したフジィコに再度おもいっきり城の端まで投げられ、そこから追いかけっ子が始まっていた。
そんなことを思い出しながらぼけっと座っていると、フジィコが手招きしている。
「食事しない?お腹空いたでしょう?」と、怒鳴ってもいないのに、向こう岸のフジィコの声が聞こえる。
おかしいな?と思いつつも、まぁあのフジィコだからな、とかで済まし、対岸に渡るゾロ(略)。
魚を10匹ほど食べ、どうにか空腹も収まったら、足元に小さな穴が見える。アリのではないなぁ、、とかぼけっと思うゾロ(略)、みるでもなしに見ていると、ひょこっとなんかが頭を見せ、ゾロ(略)と目があった?らヒュン!と頭を引っ込めてしまった。
・・・・・釣らねば、、、何がそう思わせたのかしらない。ゾロ(略)の子供時代の経験だろうか?
そこらの草を取り、その穴に突っ込んで置いておく。
ちょこ、ちょこ、と、その草は動く。中の虫が草を食べるか押し出すかしようとしているのだろう。
ゾロ(略)は、そーっとその草を引き出そうと、、、最初に少し手応えがあったが一瞬のみ。
「だめねぇ、、何も知らないのね?」といつの間にかフジィコが側にきておちゃんこ座りで見ていた。
「これを使うのよ」とフジィコの手には乾いた草。
「藁虫って言って、藁みたいに乾いた草じゃないと食いつかないのよ、」
と言って、すぐに釣りだしてしまった。
ぽいっとその虫を口に入れ、「おいしいのよ?」とフジィコ
「この藁虫を100匹取ったら、一緒に帰ってあげるから。そして皇子を産んであげましょう」フジィコ
そっから一月、夢中でろくに何も食わずに釣りまくったゾロ(略)が、100匹目を釣り上げてた時、そこは皇城の庭の端であった。
1年後、ゾロ(略)は男児を授かった。
ということから出来た故事だ。
はぁ?面白くねぇ?こんだけ頑張ったのに??
て、うん、俺もそう思った。つまらんな、、でも消すは惜しいので使います!もったいない!!
使い捨てキャラさえもなんかかわいそで忘れられないワシ!ここまで頑張ったなら尚さらだ!!
で、
面白いものには藁をも掴んで使えということわざがあるように、
その日、泉は村の道端でニラ虫釣りをしていた。
流石子どもたち。そういう気配はわかるのだろう。少しづつ男児たちが寄ってきて、泉のやることを真似て、でも道端に落ちている藁とかで始めた。
コレはニラ虫。わら虫ではない。泉は獲物にあった餌を使え、と教えた。
ちなみにニラ虫は食わない。釣って遊ぶだけ。
ーー
シューレの店の外のテーブルでアニャータにケーキを食べさせながら、そんな子どもたちと泉を何気に眺めていたガク。
アニャータがその視線に気付き、
「泉さんは何やってるのでしょうか?」
アニャータにはガクと泉を「様」ではなく「さん」で呼んで、とお願いし、さん付けになっていた。
様、とか言われると2人ともなんかこそばゆいのだ。「似合わねぇ」って。
で、ニラむし釣りのことを教え、ついでに以前泉さんに聞いたその故事を話すと、意味不明だった様子。
だよねー、面白くネーし。
ロシアンにふさわしい優雅なアニャータ。人の姿だとボケ娘みたいになっちゃうけど、この超モフ美の神級猫だと、その優雅さはまさにふさわしい!!
もうどんだけ見ていても見飽きない、ってこれなんだな!!って今も心底思っているガク。
それを離れたテーブルから優雅に生暖かく見守る匕王夫妻。
「姫よ、ガクが今何を考えていると思う?」
「あの子が可愛くって仕方がない、とかでしょうかね?」
「そうだろうな、あの下がりきった目尻、半開きの口、緩みきった顔、、、どれをとっても、それでしかない」
「ほんに」
気に入ったのかな?このセリフ
「どっちかというと、あの娘もボケ側かな?と思ったが、、」
「ええ、私も今は違うかな?と感じます」
「そうな。ボケとツッコミは感性のものだからな」
「考えるな!感じるんだ!ってやつですね!」
「おお!名セリフではないか!」
「ええ、私も日々精進しておりまする」
方向性!!
ツッコミ側だったガクも、とうとうこっちの世界に染まってボケ側になってしまうのか?
アニャータはどうなんだ?ボケなのか?隠れツッコミなのか?!!
謎は深まるばかりだった。
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