第259話 後後134 初代の子どもたち。
今日は天気もいいし、、つーても、冬場以外は大概天気良いし。雨も降るけど長くない。一日のみとかが多い。なので楽。
今日はまたもや暇なので、釣り。少し川下に歩いて、水車が無い所まで来て糸を垂れる。
下村の人が通りかかり、彼もやっぱり竿を持っていて、、「つれますか?」
「来たばかりなのでまだなんとも、、」
「ここらは結構居るはずなんですよねー、小館のほうが水車多くなったんで、魚がこっちに来ているようで、、」
ほうほう、、、
で、いろいろ話したら感謝された。
小館のおかげで下村でも養殖などはじめていろいろ上手く行っている。村も豊かになった、と。
嬉しいね、そういうこと言われると!
今日はいい日である♪
日も中天になったので、釣れた魚の中から一番うまそうなのを2匹選んで小刀で捌く。海の魚じゃないから生ではいけないので、石を集めて小さな窯風にして火を熾して遠火でのんびり。
うん、酒でも持ってくればよかった。泉さんじゃないので常に持ち歩くなんて気の利いたことしていない。
まーいーけど。
あ、魚が結構太ってるのは、上流で養殖してるから餌が流れてきて、魚ならずともプランクトンとか増えたりとかで、、
かな?上村の余波♪
んじゃ下村の下流ならもっと行けるかの?
・・・今度なw
今日は帰ることにした。
帰って風呂に行き、やっぱ早めで空いているのでのんびり浸かり、、夕方早めに夕食に行き、、まだぱらぱらしか人が来ていない、、、
「おう、こぐま!」
「ガクさんも早めっすか」
久々に話すと、話題は結構あるもんだ。
クマから水車やトイレなどの組を預かっている小熊は出張というか遠征というかwが多い。
最近は、遠くの他領の連中を指導し、水車の作りかた、トイレの作り方など教えているという。
行くのではなく、こっちに呼んで、作業所なども見せていると。
そっちに職人チームができれば、ウチが行けないほど遠くを網羅してもらえるから、と。
こっちに来た職人達には灌漑や養殖(魚やきのこなど)の様子も見させる。で、そういったのは別組でやらんとおっつかないので、また別の者達を小館によこせば教える。と言ってあるそうな。
大変だなぁ、、と言うと、
生きがいですよ!
と、喜んで小熊が言ったのが、嬉しかったガク。
小熊はその後も仕事があるというので、お互い一杯だけやって席を立った。
さて、、
あ、、今日こそは看板出すか、、
今日は覚えていたガク。
てくてく小屋(屋敷)に帰り、
看板をひっくり返す。
で、日が落ちているので、門柱の灯籠に火を入れる。
看板に光が当たるように少し動かし、
うん、これで目立つ、、、、というか、わかる、程度か、、
ぷち屋敷に入ってごろごろしちえると、外が少しざわめいてきた。
コンコン、
なんのおと?
いや、恐怖モノはいーや、、怖いw (わらべうただけどなw)
・・どちらさまでしょう?
「モフリミングやってもらいたいんですけど、、」
あ、そーいや、看板だしてたか!
ガちゃ、、
おう!
数人いた。
元子供隊の連中、、、初代の子達、、
「この看板見てびっくりして、久々にガクさんのトリミングやってもらえるって皆に言ったら来たいって」
と、ローテで村に休暇中の次狼。
懐かしい顔ばかり、、、
嬉しくてなんか泣きそうになり、でも子どもたち(今はもうおっきくなっているけど、ガクにとってはまだちっさな子どもたちだ)の前でそんなん見せられないので、破顔し、
「おう!よく来てくれた!!嬉しいよ!!今日は久々に最高のトリミングしてやるからなっつ!!!」ガク
その晩は、遅くまで、ほんとに長く遠ざかっていた幸せな時間を取り戻せたガクだった。
翌日、ガクのトリミングを受けた子達は見違え、それを見た者達も、またガクのトリミングの凄さを再認識したのだった。
そうだよな、狼、人狼を見てからのガクはそれのみで、それのみのためにいろいろ爆走してきたと言ってもいいかも知れないくらいだった。
一周どころか、何周もして、やっと戻ってきたこの村。やっと、本来の生活を得られそうである。
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