第252話 後後127 放置フラグの危険
誰もガクとヒ王の漫才なんか期待していなかったので、村全体の宴会はテキトーに盛り上がり終わっていった。
翌日、朝食を取るために食堂に行くと、もうヒ王夫妻が来ていた。
「あれ?迎賓館で食べないんスカ?」ガク
「あー、、あっちの食事は軽食とか茶以外は開店休業とかで、賓客の付き添いの者達専用になった様子だな」ヒ王
「仕方ないっすね、この食堂が在る限り。」
ちなみに、
賓客
と
貧客
間違えそうになるので危険である! (変換でw)
日本語ってそういう危険な語句、少なくないよね!!
さて、
午前なので幼児たちはガクのお家でお勉強。なのでガクは小学校に見に行ってみた。
なんか後ろからベタベタいちゃいちゃしているアベックが付いてくるのはいいとして。
ドラゴンって番(つがい)の仲が良いって聞いていたけど、ふーん。
・・・・・
学校の裏になんかできてる、、、
小学校(日本の小中高全部)は村の中では後から出来た建物なので、村の外れにある。
魔獣とかの危険性がどーのとか言う出す大人が出そうだが、ここではそういう者はいない。
人間の子供達も、泉さんの朝の鍛錬によって小さい頃から鍛えられ、また、泉さんが暇な時に子どもたちを集めて稽古付けているで、大人でその子どもたちに勝てる者は少ない。
まぁ、そこは人間相手、という程度であるが。
で、人狼。
人狼も、子供部隊つまり子どもたちのほうが大人より強い。特に魔獣相手ではその差が明確なほどだ。
子供部隊の者達は皆小学校に通っている。その殆どが防衛委員でもある。中には強引に給食委員になった子もいるけど。
なので、多分、今のこの村で最も安全な建物は、シューレの食堂か、この小学校だろう。
その学校と森の間に、幾つかの宿舎?みたいのが建っていた。
てくてくと、側まで行く。
「あ、」
中から出てきたもふった尻尾をかくさない獣人。
「あ、、北の国から!」
「じゃじゃじゃじゃあああああん!!」
ちがう、、 らぁーらぁーららららぁあああああっつ!(怒りを込めて)
だろうが、、、と思うガク
それも違うと
「なんだ早かったね!!」ガク
「ええ、そりゃもう、、速攻で親方(大隊長の熊人)に認めさせて、速攻で来ました!もうここに滞在半年です!!」
・・・・・
「・・・・なに?移住?」
「いやだなぁ、、修行に決まってるじゃないっすかあ!」
「山ごもり並の期間だね!」
「いやだなぁ、修行に期間は関係ないでそ?」
あぶねぇなぁ、、、
「修行は、”修める”までが修行ですからっつ!!」
「、、、で、どうなの?修まったの?」
「あっはっは!そう簡単に修まりゃ苦労しませんよ!」
あと何年かかることか、、とぼそりとつぶやくその農国の人狼
「まあ、、でもメシも農国に比べてそれほど悪くないだろ?温泉もあるし、」
「ええまぁ、、特にトリミングが良いです」
「え?・・・どこで?」
「え?あの、、温泉上がったら、そんちょ屋敷でそんちょ女性軍がやってくれてますけど、、」
え?あの人たち、何やってんの?
狼姿に成ってみて、ってなってもらった。
「ああ、などほど、、まぁいい具合に仕上がってるなぁ、、」
「やっぱ神様級から見たらその程度ですか、、、」
なにそのランク付け、、いらないからね?、、
「・・・・あの、たまに、トリミングやってもらいにガクさんとこ行っていいっすか?」
「・・・・折角こっちにいるんだから、仕方ないなー、ほんとにたまにだぞ」
「はいっつ!」わおーーーん!!
いきなり吠える?
わうわうわうわうすんげー狼集まってきたっ!!尻尾振りまくりながらだからもそこらじゅう大変!毛が飛ぶわホコリが飛ぶわ!でもここいらも掃除キチンとされているようなので、木の葉とか草とか飛んでいない。
あ、、
「北の、また来たの?」
「ぶー、5点!!」
いや、ダジャレのつもりは無かったんだが、、むしろ皮肉の、、、
はじめまして!と自己紹介始めたのは日のいずる国の人狼部隊隊長。
3カ国、それぞれ宿舎を1つづつもっているとのこと。
で、奥の方の原野を開拓し、食物を作って肉は森から獲って、自給自足し、余分が有れば村で売っているという。
「開拓団?」
・・・
「私らは、修行部隊と呼んで、呼ばれています」
そのまんまだね、、、
「どう?子どもたちに近づいた?」
「はい!!あと100年もあれば!!」
・・・・・
「おまえら、、寿命100年無いよな?」
「ええ、大半はその前に力尽きます!でも、、私達の子どもたちが意思を継いでくれるでしょう!」
いやなんかちぐわうからっつ!!!
とことことことこ、、
ぽんぽん、、
と、泉さんが来て、俺の肩を叩く。
「多数の放置フラグ回収ご苦労」泉
・・・・・・・・
「なかなかの落ちですね!!」ヒ王
「ああ、俺とガクのコンビは長いからな!!」泉
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