第109話 後−36 真夜中のパフェ


翌日も昼間は風呂巡りをし、合間にケーキを食い、夕方には御者のおっちゃんの紹介してくれた店に行く。

奥まったところにある特長の無い宿の一階の食堂。でもひとけだけは多い。


マキシムとゴンザレスがいた。

混んでる店なのにすぐにわかった。なぜだろう?

普通の人の服が似合わない似合わないwwwww目立つわけだwww



「こんちは!びっくりしましたよ、大衆酒場にも来るんですか。」俺

「ぶふぅー、、ここはうまいからねぇ、、僕らは旨けりゃどこでもいーんだよ」ゴンザレス

「うん、太ってもこの街に来れば痩せられるからね!うまいもの食うのに躊躇は無いさ!!」マキシム


本物の食通さんたちには障壁はない、、、、、、?


テーブルが一杯だったのでカウンターに座る。


「おっちゃん,ここで一番うまいと二番目にうまいのを1皿づつと、燗酒上級酒で2合、銚子2つ!」泉さん


あいよ、じょうちゃん通だね?!とかカウンター内のちょび髭角刈り鉢巻おやじ。どっかでみたよーなー??

というか、どこにでもいたような典型的脇役だなー


うん?なんか失礼な気配を感じたが、、ま、気のせいだろ、とカウンター内からつぶやきがきこえた。


譲ちゃんとか言っている時点で、、いいのかよこっちの世界は、、

とか思ったが、多分エルフとか結構いるんだろーなー、、だから子供に見えて100歳とか、、いるんだろーなー、、

人間に擬態してりゃわからないからねエルフだと。

ちなみに

エルフの無変化(不定形)だとエルヒ

主格でエルフ

目的格だとエルフェム

うそです


いや、男子には憧れだったろ?ドイツ語とかロシア語とかさ、んで自分で少しやるよな?中学高校くらいにさ、、

やるんだよ普通は!でやったんだよ普通に!!

難しすぎるんだよ!!

そのおかげで英語ってなんて楽なんだろう!!って、点数取れるようになったんだよ!!


(しまった、俺もやっとけば常に赤点とか回避できたかも、、でも昔はネットとかなかったし、、)

誰?




見た目は普通、味は、、あれ?無くなってる?

くらいにぺろってくっちゃう、、味わうひまもないくらい?

こういうのをチート料理って言うんだろうな、、、


「そうなのか?ふーん、チート料理か、、、なるほどなぁ、、」

俺のつぶやきを拾ってなんか覚えてしまった泉さん

オタ(大田)さんの教育の成果か?


「おっちゃん、次は、おいしいの5つくらいちょうだい!、お酒も同じヤツで」

「あいよっつ!でもちびちびやるんだよ?さっさと酔っちまったら、食っても覚えていないぞ?」

「おう!でも今もそうだが、味わう間もなくいつのまにか無かったぞ!!??」

あっはっはっはっは!初めての客は、なんかみんなそ~言うんだよなー!あっはっはっは!!

とかいいながら奥に入っていった、奥からまだ笑い声が聞こえる


「やっぱ美味いって言われると嬉しいんですねー、ここまでなっても」

「みたいだなぁ、、職人なんだろーなー」泉さん


他の客は?と、見渡してみても、俺らのようにガツガツペロってんじゃなく、大衆酒場(食堂)なのに、品よく食べて飲んでいる。ざわつきがあるが大声になっている者などいない。下品ではないのだ。


「居心地もいいですね」

「おう、俺も思った、客の質が違うよな、、武国の店とかとは、、」


俺らがこっちに来てから飲んでいる店は、大体は食堂でだ。なので酒場を銘打ってる店は、、、あれ?ここが初めてかな?あとは立ち飲みの酒蔵だったし、、、

酒場だと、酔って大声出す奴が多い。少なくとも武国では。だから品がないのが酒場、というのが当たり前だった。


「もしかしたら、隣国の影響?」

「かもなぁ、、ま、あっちに行けばわかるし」泉さん




俺らが結局一升ほど飲んだ頃、ゴンザレスとマキシムは「お先に!」って帰っていった。そのテーブルには大皿が優に10枚は残っていた。流石食通♪ww


俺らもその後、更に半升ほど飲んでから店を出た。



「あ!」たたたたたたー

おいおい、まじかよ、、もう夜中だろー?


夜中のケーキ屋喫茶店、、なんかホラー系になりそうで怖いんですけど?


ガちゃ!チリンチリン!!

「おおおおお!!」

中から泉さんの叫び声が!


急いで入ると、、


ゴンザレスとマキシムが、バケツパフェを一つずつ食っていた、、、

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