第98話 後−25 あまり居たくない街 ナンダコッチャ
あ、ここだ、、
”極普通の宿。なんでもない宿”
との看板。
・・・・顔を見合わせる俺ら。
窓から中を覗く、、、
なんだろう?我慢大会?
「我慢大会っすかね?」俺
「タテカン見てみろ」泉さん
入り口ドアの脇に立て看板があった。
”本日はカリー。特製です!!チャレンジャー大募集!!”
なんだよチャレンジャーって、、、
「彼らがチャレンジャーだろう、、」
・・・・
風呂にいきましょう、、
おう、、
・
・
・
程なく風呂に着いた。近くて便利!途中にへんなのがあるけど。
・
・
じゃぶ、、
ふいー、、きもちいー、、いいな浸かる風呂がどこにでもあるって。この世界はどこでも浴槽がある風呂文化なのかなー。
でもなぁ、、あの宿、、食い物だけじゃないだろうなおかしいの、、、
「なんだあんちゃん、アノ宿のことか?」
「あ、声出してました?」
「はっはっは!出ていたぞ、気になるのか?」
「ええ、流石に怖いんで泊まるのはやめときましたが、、」
「なんだ、いくじねぇなぁ、、男ならチャレンジしなけりゃー」
「え、、もしかして、、あの辛いの食ってきたんですか?」
「あ?見てきたのか?、ああ、食ってきたぞ!!」
「完食?」
「・・・・はんぶんだけ、、、」
チャレンジャーはチャレンじゃーだな、、、
「どうっすか?」
「・・・明日の朝のトイレが怖い、、、」
ごっつい顔のおっさんが気弱そうな顔を、、、
「でも、、飯だけじゃないんでしょう?あそこ、、」
「よくわかるな?あーゆーの、よく知っているのか?」
「知りたくないし、知らないし、、これからも知る予定作りませんけど、、」
「逃げも一つの兵法だからなぁ、、それもまた善し、か、、
うん、いろいろなんか、時と場合で考えてやっているらしい、、泊まったこと無いけどな、俺はこの街に住んでっからな」
「ふーん、、、被害に遭いたくないんで、やっぱ泊まりません」俺
「うむ、それもいいだろう、つうか、それがいいだろう」おっちゃん
やっぱそーか!!
風呂の出入り口の脇にある縁台に座って泉さんを待つ。
またオバハン連中にいろいろ弄ばれているのだろう。
ほどなく出てきたので、、、
・・・
「あれ?」
「おう、、結われてしまった、、、」
「なに?芸術的な?」
「言うな、、自分では解けん、、、」
「かんざし、買う?」
・・・髪を簪でとめていはいず、縛られてしまっているんで、簪は関係ないのだが、見栄え的にある方がハマると思う。しっかし、手間掛かったんじゃないかな?一人じゃできないな?3人くらいで寄ってたかって、ってんだろうなー。
「どーでもいー」
・
・
裏道に入り、宿方向に進むと、ほどなく喫茶店が見つかってしまった。
「ケーキだ!!」
ダッ!タタタタターーーーがちゃ、じゃらんじゃらんじゃらん!!
神社かっ!!!おかしいよやっぱこの街!!
ガラスケースのなかには、いろいろ突っ込みたくなるモノ満載!!
でもよかった、一般的に意図的な見た目悪い食い物だと味はまともな場合が多いのだ。
でも泉さんもさすがにこれを複数頼まない。試しに二人ともそれぞれ一個づつ。飲み物は紅茶が合うというのでそれで。
「ふむ、、、結構うまいな、、めをつむって食えば、おかわりしたくなる、、かな?」
うんこ型のチョコレートベースのケーキだ。臭いがしそうなほどリアルな出来だ!!よくこれを注文できたよな?
「こっちは、、まだマシですね、、」
ひよこ型ケーキで、切ったらまっかっか、、、悪趣味だけど、別に内蔵までリアルにしていないのが救われる。
しかも野いちごベースらしく、美味かった。流石に泉さんも一口よこせとは最初は言わなかった。
で、二個目チャレンジしたのは当然である。
今度はもう形にビビらずに注文する。
流石に人間の頭の形の大きめのケーキは避けた。絶対中はグロになっている!!
「・・早めに出ますか?この街、、、」俺
「そーだな、、あまり居たくはないな、、」泉さん
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