第56話 中−22 ラスタフのカジマイル

次の町に移動しようと停車場で馬車を探していると、

「あ!!やべ!カジ!!」泉

「どこどこ?」俺

「違う、カジマイルだ!忘れるとこだった、、あと一泊するぞ!」

と、

俺らは宿に戻った。


「あれ?忘れ物ですか?」宿の主人

「ああ、カジマイルとの約束忘れてたわ、、」

「ははぁ、飲む約束ですか、、」

「おう、安くしてもらったんでおごる約束してた」

「・・・・それは、、災難でしたね、、」

「・・・・それほど?」

「はい、それほど、、」

・・・・・・


「どうだろ?ここは旨い酒ある?」

「あるにはありますが、、カジマイルが一瞬で飲み尽くすほどしかおいてません」

「注文して間に合う?」

酒と食事を大量に注文しておいて、カジマイルを呼びにいく泉さん。


俺は、街に出て果物と乾物を買って王国軍が駐屯しているところに。

誘拐された子どもたちの場所を訊く。

近くの宿とのこと。

入り口に王国軍衛兵。子どもたちに差し入れを持ってきたと言うと、中に通してくれた。


中に入ると見知った顔?

あれぇ?

「おまえら、、来てたの?」

小館隊の一員がいた。

「あ、学さん、発ったと先ほど聞いたんですが、」

「ああ、一日延期、泉さんが知り合いと飲む約束忘れてたって」

「あはは、もうそんな知り合いつくてったんですか、、あ、飲む?ドワーフ?」

「うん」

「・・・ごしゅーしょーさま、、」

「そんな?」

「ええ、、そんな」

・・

「おまえらも、来ない?」

「・・・いや、仕事が、、あ、任務あったんっすよ」

「嘘発見、お前、嘘つくと尻尾がピロンで出てくるくせあるよな?」

チッ、、「仕方がないですね、少しだけですよ?あんなんに付き合ってたら酒漬け狼ができちゃう、」

「なにそれ、うまそうじゃん」

「・・・・・もフラーは、そういう気もあるんですか?、、」

「ごめん、怯えないでいいから、どうどうどう、冗談です、かわいいかわいい狼を誰が食べるってんですか?愛でるんならわかるけど!

で、おまえら小隊できているの?お前が非番なら皆一緒だよな?連れてきてな?たのむよ?泉さんの援護を頼むぜ?全力で!!」


「うわー、巻き込まれた!!」と思ったが、学に逆らうと村に帰ったときトリミングしてもらえなくなるんで、この程度なら仕方がないと諦める人狼だった。



だがしかし!

敵側もやるもんである!!

カジも援軍を連れてきた、というか、嫁さんである。髭以外は似ている?ちっこいかわいいごっつい系である。赤ちゃんがいるという。今日はばぁさん(150歳以上)に預けてあると。

ちなみに、長男は今80歳くらい、次男長女は70歳程度、続いて60歳ほど、と、10年おきに一度の出産しているとのこと。双子は一度だけ。


年齢がだいたいなのは、長寿なので一桁くらい気にしないというのと、年齢はさほど意味のないものであるという種族的理解があるから。10歳20歳の違いで俺が上だ下だとうるさく言う者などいない。

だから見るからに幼児である泉でも、実力がそなわっているのがカジにはわかったので、自分と同等に扱うのだ。


更にカジは手土産として酒も持ってきた。ドワーフの酒1樽。


ちなみに泉も宿の主人から「樽を注文したほうが良い」というアドバイスを受け、樽で用意した。

それを見たカジはごきげんだ。「ドワーフをわかっている!」と。


で、

結果、

一部の御者たちはうまく逃げたが、逃げられず巻き込まれた他の客たち、人狼小隊の6人、泉、学、はカジの足元にも及ばなかった。

泉いわく、

「いや、俺の体がまだ子供だからだ、もし、大人の体を持っていたらタメ張れたはず!」

と、翌々日の昼にやっと起きてこられてほざいていた。

でもその大人の体を持った学は、そのまた翌日になってやっと起きてこられた。


「何あれ?水だってあそこまでがばがば飲めないよ?」


その翌日、やっと駅馬車にのってその街ラスタフを後にした。




かっぱこっぽかっぱこっぽかっぱこっぽかっぱこっぽかっぱこっぽかっぱこっぽかっぱこっぽかっぱこっぽ


「もう、ドワーフと飲まない、、」俺

「ああ、そだな、、」泉


「あれ?お客さんたち、ドワーフと飲んじゃったの?災難だったねー。最低でもこっち側の人数をドワーフの10倍位上にしとかないとねぇ、、」


「んー、、、結局我が方何人だったかな?10人ちょい、か、、6倍くらいか、、20倍いないと相手にならんかなー、あいつら夫妻、、」


「お、なんだ、嫁さんも連れてきたのかそのドワーフ、よほど気に入られたんだねぇ、、それじゃ少なくとも20倍は当たり前だなー、気合い入れて飲むだろうしな、、、」


「その情報、飲む前にほしかった、、」


「泉さん、小隊の連中、どうなったんすか?」


「知らんけど、、奴ら酒好きだったからなぁ、俺らよりマシなんじゃないか?」



その人狼小隊

翌日と翌日は仕事にならなかった。体から酒の匂いが抜けず、鼻がたいしてきかなかったから。











(ちなみに、タイにはロシア人家族の旅行者が多い。以前のことだが、うちも家族で行動しているからか海辺で話しかけられ、そっからストレートでかぱかぱかぱかぱ、、2本空いたところでそのロシア人の仲間が呼びに来たからいいものの、、、恐ろしい体験だったっす。

奴らの軍備、西より1−2世代遅れていたのに、本気になたらすぐに西より1−2世代先のを開発しちゃったところといい、ドワーフってロシア人がモデルなんじゃね?と思ふ。)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る