第29話 引き分け?
劇場にはお客さんたくさん!!よかったね支配人!!
っつて、じゃねぇええええええーーーー!!!
なんだよこれ?きいてねぇよっつ!!!
誰だ責任者っつ!!!
将軍様だよっつ!!!!!
「えーと、聞いていないでしょけど領主様?」
「おう、そのとおりだ、全く、なにも、きかされていないっ!!というか、あれからやつは逃げっ放しで、一度も会えていないんだっ!!文句の1つも言えやしなかったわ!確信犯もいいとこだっ!!!」
「すごいな将軍様、、、おもしろい、と思ったことは、とことん”やる”んだな、、、恐るべし、、、」
そこ!何納得してんの泉さんっ!!!
「なんか嫌な予感はしていたがのー。じゃなきゃ楽団と音合わせ?あれ、不自然だったじゃろ?」
「まぁ、、なんか、、ありそうかな?とかは、、すこしは」
「でも、めんどうくさいとか、こわいとか、で、直視しなかったんだろう?」
皆おなじだったようですw
「「「拒否なんかできないしなぁ、、、はぁ、、」」」
諦め完了。
逆に、子どもたちはwktk!!
いいなぁー、怖いもの知らずめっ!!
学芸会とかで親のほうがはらはらしている、ってのと同じな3人である。
結局
「「「指揮者さん!!ありがとう!!ほんっとうにありがとうっ!!!!」」」
結局指揮者任せしか道はなく、
しかし、指揮者はプロだった!!!
子どもたちを緊張させず、子どもたちが気分で?間違えで?音を替えてしまっても、きっちり合わせてきた!!
すっげーーーと、見惚れてしまった。
おかげで、
だ い せ い こ う ♪
小さい子達は「かわいいわねぇ」で済んだが、
大きい子達の遠吠え曲は、村のときと同じ反応。
終わった時、だれ一人身じろぎすらしなかった、、、十数秒後か、割れるような拍手の嵐。
「毛並も小館隊並の素晴らしさ!!歌声?なんか
大自然の中にいて、遠くの狼の遠吠えを子守唄に眠るような、幻想的で、力強く、しかし怖さは一片も無く、なんだろう?言いようもない、表現のしようもない神秘性、ずっと聞き続けていたい音?声?だった。」
という評価。
終わった時楽屋に将軍(王様)が来て、超得意顔だった。
ムカついたけど、俺らの完敗。王様の目論見こそがベストであったのだ。
「今回は完敗です。でも、やり方がまずいんじゃ?私だけじゃないんだから、、」
「おう、お前らも大丈夫だったろ?だって出る(出演する)のは子どもたちだもんな?それに、あの指揮者だぞ?駄目なわけはない」
「結果そうでしたが、、、、相変わらず、いじわる、、、」
「あーっはっはっはっは!!わしの勝ちっ!!!」
(((くっそーーーー)))
でもそこで終わりではなかった。
評判がすごかったので、今回聞いていない有力者達から再演の要望がすごく、、、
そんなことは領主さまと泉さんにまかせて
オレはスリチャイさんと作曲家さんちへ。
王城
「あいつは面白いなぁ!!神様の次はこれか!」
「そうですが、その前にも小さなことがありまして、、の?」
白泉に振る
「はい、これも今までは無かったことなのですが、、」
目を輝かせる王様
「学は今は人狼の子どもたちの世話をしています。朝飯後村の巡回、その後森で子どもたちに狩りをさせる。
昼食後、勉強か歌の練習か、、夕刻なると飯前に子どもたちをふろに入れ、一部の毛づくろい。夕食。その後残った者達の毛づくろい。というように。
で、そのおもしろい事というのが、
「狩か?」王様流石戦闘民族w
「はい、そのとおり。
狼の群れというものはリーダーが全て指揮します。が、学の見ている子どもたちにはそれが無いのです」
うむ。
「群れで探索しますが、獲物を見つけたものがその時点でその獲物を狩るリーダーになります。その者が初太刀を浴びせ、狩りが始まります。狩るため部隊を動かす資質も各人身につけています。
なので、彼らは最初から常に仲間の同行に気をつけていますので、対応がとても速い。先頭切って走っている者でも、最後尾の者が獲物を見つけた途端、踵を返します。どうしてわかるのか?理解苦しむところですが、我らならなんとなく感じますよね?」
「うむ、、だな」
「部隊全員がそれなのです」
「・・そりゃ強いわな」
「で、3mクラスのおーがを、あの子オオカミたち5人で笑いながら狩ります」
「、、、ちょっとしたホラーだな」
「そうでしょう?」
・・・・
「「「ますますもって、我らの出番がなくなる」」」
「つか、おい!!3mクラスのオーガ?・・・・・・おまえら、、狩ったのか?・・」
・・・・・
「ずるいなぁ、、お前たちだけで、、、オレも呼べよぉ、、、」
「儂らのは、3メートル半のを追い出してもらった、、、」
「むっつ!!!しかも、勢子もしてくれたのか!!」
どんだけ優秀なのかっつ!!!
「おまえの領地だけ、ずるいなぁ、、、、、まじずるいぞ?」
「だって呼ぶにしたって王都は遠すぎますよ、、」
「んじゃ、離宮をつくれ、小館に。たのんだからな?」
「「仕方がないですねぇ、、温泉もあるし」」
「何?!!温泉も引いたのか?!!」
「はい、これも学の希望で・・」
「またあいつかっつ!!!あいつはどんだけなんだっつ?!!!」
「「さあ?、、ただのモフ好き??」」
「全てはモフのため、とか言ってたことあったなぁ、、」白泉
・・・・
なんとなく納得する3人共。
再演にかんしては2人は全てをスリチャイさんに丸投げ。
スリチャイさんは学を作曲家に引き合わせた後劇場にもどった。
翌翌日から再演が3日続く。
指揮者さんが、「のどのこともある、3日くらいにしておいたほうがいいだろう」と。
また要望が高まれば、そんときやりゃいいだろ?というところに落ちついた。
付き添いは小館隊なので安心だ。
ただ、ものすっごい毛並の良い小館隊+新スター達も同様どころか小館隊以上の毛並の良さ、なので人気がすごいが。ほぼ常にひと形態でいなければならないほどだった。
「ふんふんふーーーんふふふふんふーんふーんふーーんふふふふうーーーーーん・・・」
これを管弦楽で。アンニュイなー、でも優しげに、、
「だーんだだだーんだだだーんだだだーんだだだーんだだだーんだんだーん、るーるーーるーーーーるるる・」
これはドラムスを活かしながらも、流れるように、戦闘シーンに合うような感じ、
などなど、
鼻歌などに説明を加えながらひとつひとつざっくりした譜面にしてもらう。
指揮者もそうだが、イメージを音楽に重ねることが重要。
ある程度できたら、演奏家さん達といっしょに詰めてみよう、ということになった。
作曲家さん、かなりこういう作業慣れている感じなんで、一安心。
うきうきしながら領主様の王都邸に帰った。
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