そう
吉川 「大丈夫?」
藤村 「なんか吐きそう」
吉川 「まじで? ちょっと休んだほうがいいよ。飲み物飲んで」
藤村 「ふぅ、ありがとう」
吉川 「楽しいことでも考えるといいよ。例えば……」
藤村 「富士急ハイランドのド・ドドンパ?」
吉川 「吐きそうな時に考えるか?」
藤村 「面白そうじゃん。楽になってきたわ」
吉川 「いいならいいんだけど」
藤村 「助かったわ。お前優しそうだな」
吉川 「うん。……ん?」
藤村 「優しそうでよかった」
吉川 「優しいじゃなくて? 優しそうなの? 印象のみ?」
藤村 「お前がいなかったら困りそうだったよ」
吉川 「困りそうなだけだったの? 困ってたんじゃないの? 日本語おかしくない?」
藤村 「難しそうなこと言うな」
吉川 「それはあってる。そのそうはあってる」
藤村 「お前そう言うところ厳格そうだよな」
吉川 「いや、そんなことないけど」
藤村 「面倒くさそう」
吉川 「悪かったよ。細かいこと言って」
藤村 「あんまりしつこそうだと、むかつきそうになるよ」
吉川 「むかつきそうになってるだけなの? むかついてるわけじゃないんだ。予告の状態?」
藤村 「怒りそうだよ」
吉川 「警告してくれてるんだ。怒りそうな段階で。あんまりそういうこと言う人いないけどね」
藤村 「そんなことなさそうだろ」
吉川 「もう何に対して何を言ってるのかよくわからないな。言葉が枠外れてる感じがするんだよね」
藤村 「枠外れてそう?」
吉川 「いや、それは当たってるかな? もうこっちもどっちがどっちだかわからなくなってきた」
藤村 「俺はわかりそう」
吉川 「わかりそうなんだ。よかった。ぜひそのままわかるまでいってくれ」
藤村 「つまり俺の的確そうな言葉がお前の思ってそうな言葉と微妙に違ってそうなところに気持ち悪さを感じてそうなんだろ?」
吉川 「わかんない!!」
藤村 「わからなそう?」
吉川 「そうだよ。わからないよ!」
藤村 「一回落ち着こう。深呼吸しそう?」
吉川 「先読みするなよ。こっちの行動を。するけど、深呼吸」
藤村 「落ち着けそう?」
吉川 「うん。落ち着けそう。その使い方は間違ってない」
藤村 「そう」
吉川 「もう『そう』のみで来た? 極限まできたな。頭混乱しておかしくなる」
藤村 「泣きそう?」
吉川 「泣きそうだよ!」
藤村 「
吉川 「多い!」
暗転
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