ショッピングセンター
吉川 「うちの近所にものすごいでかいショッピングセンターができたんだ」
藤村 「ほう、ババよりでかい?」
吉川 「ババ?」
藤村 「ババと言えば、G馬場に決まってるじゃないか」
吉川 「ジャイアント馬場か。なんで、G馬場って略すんだ」
藤村 「GはグレートのGでもある」
吉川 「いや、ジャイアントだよ。それしか意味ないよ」
藤村 「で、G馬場よりでかいのか?」
吉川 「でかいよ! 当たり前だろ。逆にジャイアント馬場より小さいショッピングセンターを見てみたい」
藤村 「屋台風の」
吉川 「そんな、こじんまりとしたショッピングセンターはない」
藤村 「じゃ、アンドレ・ザ・Gよりもでかいわけか」
吉川 「なんでGだけ略すんだ」
藤村 「ATG」
吉川 「ETCみたいだな」
藤村 「ちょっと国連か何かの機関っぽくなってきた」
吉川 「とにかくでかいんだよ。ATGよりもGBよりも」
藤村 「G馬場をGBとは略さない」
吉川 「ルールが全部お前のさじ加減なんだよな」
藤村 「どのくらい? 四国よりでかい?」
吉川 「いや、いくらなんでも、そんなにでかくない。それにちょっと四国に失礼だ」
藤村 「東京ドーム何個分?」
吉川 「東京ドームよりはさすがに小さいかな」
藤村 「東京ドーム0.何個分?」
吉川 「それを正確に求めたところで、余計ピンとこないだろ」
藤村 「まぁ、確かに東京ドームの大きさすら計り知れない」
吉川 「でも、本当にでかいんだよ。アメリカかと思ったよ」
藤村 「俺の手におえる単位はG馬場程度ってことか」
吉川 「G馬場も、規模のでかさを計る単位じゃないけどな」
藤村 「でも、でかいとそれだけ見るのに疲れるな」
吉川 「うん。でも、安いんだよ。猫のごはんとかすごい安かった」
藤村 「G馬場のごはんよりも?」
吉川 「お前は、G馬場の食生活を知ってるのか?」
藤村 「たぶん、象くらいは食べるんじゃないかな」
吉川 「そんなに食べないよ。象とは大きさが違うだろ」
藤村 「G馬場も相当でかかったぞ。人間的器も含めて」
吉川 「器のでかい人が、異常に過食するなんて話は聞いたことがない」
藤村 「で、猫のごはんもでかかった。と」
吉川 「いや、それはまじでそうだった。サイエンスダイエットが4kg単位で売ってた」
藤村 「いやいや、いくらなんでも、G馬場はサイエンスダイエットは食べないよ」
吉川 「誰も、馬場が食べるなんて言ってない」
藤村 「いや、ひょっとすると、食べたかも知れないぞ? あの方にはさまざまな伝説が残ってるからな」
吉川 「まぁ、馬場の伝説はいいとして、総合ショッピングセンターだけに、色々な店舗が入っててすごいんだわ」
藤村 「それは、便利だな。ちょっとした総合ショッピングセンターみたいだ」
吉川 「いや、それは今、言ったじゃん」
藤村 「俺の方が、より、心をこめていった」
吉川 「そう言う問題じゃないだろ」
藤村 「そもそも、総合ショッピングセンターという言葉は俺が発明した」
吉川 「嘘つけ。なんで、そんないきなりばれる嘘をつくんだ」
藤村 「まさか、もうバレるとは思わなかったよ」
吉川 「思えよ。そこは予想範囲内だろ」
藤村 「ショッキングピンクからヒントを得たという、設定まで考えたたのに」
吉川 「なんて、しょうもない設定だ」
藤村 「ショッキングピンクってプロレスの技みたいじゃない?」
吉川 「じゃない」
藤村 「すぐさま否定か。もっとこう、盛り上げてよ」
吉川 「どう、盛り上げるんだ、そんな話題」
藤村 「G馬場、トップロープからのショッキングピンクーッ!!」
吉川 「馬場はトップロープになど上らない」
藤村 「まぁ、そうだな。トップロープなんて、馬場の膝くらいの高さだもんな」
吉川 「馬場はそんなにでかくない」
藤村 「おのれ、G馬場を愚弄する気か」
吉川 「いや、そんな気はないけど」
藤村 「さっきから、ショッピングセンターのことばっかりいいやがって! 今後、G馬場の話をするときに、ショッピングセンターの話をしたら、しょっ引くぞ!」
吉川 「掛けたつもりか」
藤村 「……うん」
吉川 「色々な意味で、可哀想な気持ちになるやつだな」
藤村 「ショッキングな結果になっちゃったな」
暗転
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