僕達、私達によるセカイの壊し方
ぴえ
プロローグ
「ようこそ、皆さん」
浅野(あさの)は自分の目の前で、散り散りに座っている四人の人物に対して話しかけた。口調は若干芝居じみた話し方ではあるが、これから話す内容……いや、実行しようと思う内容は、まさに喜劇だ。これぐらいが丁度良いと、彼は思っていた。
ここは浅野が経営する喫茶店である。普段ならば営業中の店内も、本日は臨時休業日であった。とはいえ、そのことに対して残念に思ったり、苦情を言ったりする客はいないだろう。この喫茶店は、それぐらいの需要しかない。
浅野は一つ大きく息を吸うと、本日という一日の中で最も重要な一言を述べる準備を整える。
そして――
「ここに集まって頂いたのは、他ではありません……私を含む、この五人で銀行強盗をしましょう!!」
目の前の四人が浅野の発言に呆気に取られている。その表情を見ながら、彼は満面の笑みを見せた。
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