第12話 別の世界について聞きますか?▼




【タカシ】


「なんか乗り心地悪い」


 白い龍――――レインは俺の肩で文句を言っていた。

 同日拾った龍族は、俺の肩や頭に乗って、俺を完全に乗り物にしている。

 メギドが俺に乗れと言ったせいで、すっかり俺を乗り物認定したようだ。

 宿の中で俺の乗り方の練習をしている始末。俺の人権はどこに行ってしまったのだろう。


「それには同感だな」


 メギドは腕を組んで首を縦に振りながらレインに同調する。メルも「かたぐるまは良かったです」などと感想を述べていた。


「おい……普通に移動するのが大変そうだからって乗せてやろうってのに……」

「転生したばかりなんだから仕方ないでしょ? まだ生まれてから数日しか経ってないんだから」


 生まれたばかりで羽ばたいて飛ぶこともまだ上手くできないらしい。

 それをどうやってあそこまで移動したんだろうか。相当苦労してあの洞窟まで移動したんだろう。

 とはいえ、俺はまたしても乗り物にされてまったく以て不本意だった。

 レインという白い龍は爪や表面の鱗が鋭く、俺に乗る際に細かな傷がついて痛い。


「あたしがだっこしたいです!」

「僕の身体、触ると怪我しちゃうよ」

「俺は怪我しても良いのかよ!」


 俺たちは町で換金できる分の宝石や魔鉱石を換金し、資金が潤沢になったところで大きな鞄を調達した。

 この町では売り切れない宝石と魔鉱石を入れるためだ。ほかの町に行けばもっと高額で買い取ってくれるかもしれない。

 あとは食料と、髪飾りを作るのに必要な材料、メルの絵を描くための紙、メギドの服などを買って準備は万端だ。

 メギドは新しい服に対して「こんな服しかないのか」と散々文句をいっていたが「お似合いです」「素晴らしい」「美しいです」などという言葉巧みな店主の説得によって一時的に落ち着いているようだった。


 俺たちがこの町でやり残したことは壷師を勧誘しに行くのみ。

 しかし今はそれよりも、レインの事情を俺たちは聞くことにした。


「なぁ、別の世界から転生したって言ってたろ? どういうことなんだ?」


 俺の肩に乗っているレインにそう聞いた。レインは俺から降りて、ベッドの上で座る。


「そのままの意味だよ。僕もまだ詳しいことは解ってないんだけど……僕が元いた世界とは全然違うってことだけは解る」

「元いた世界とはどんな世界だった?」

「僕が元いた世界は……えっと、僕が住んでたのは魔女に隔離された世界だったんだけど、魔女が支配していた世界っていうのがもう一つあった」


 世界がいくつかあるという概念が俺には解らなかった。メギドも腕組みしたままレインの話を半信半疑といった様子で聞いている。


「魔女って、魔法が使える女の人のこと?」

「滅多に生まれないみたいだったけど魔女は男もいたよ」

「支配というと穏便じゃないな」

「そうだね……ノエルがいなかったら、魔女に世界をめちゃくちゃにされちゃうところだった」


 レインがその“ノエル”という人の名前を口に出すとき、決まってシュン……と元気がなくなる。


「その、ノエルとやらは何者で、お前にとってのなんなのだ?」

「僕にとって大切な人なんだ。命の恩人だよ。僕がまだ前世で子供の時に離れ離れになったまま……会えなくなっちゃって……そのまま僕は転生した」

「そうなんだ……かわいそう……」


 メルもレインと同じようにシュン……と元気がなくなる。


「なぁ、メギド、そういうことって魔族ではよくあることなのか?」

「…………ときおり、噂程度に話は聞いたことはあるが、実物を見るのは初めてだな。記憶を宿したまま転生した者は、強大な力を得るとか……滅多にあることではない。ただの噂だと思っていた」


 その話をレインは聞いて、尚更元気がなくなり首を落としてうなだれる。


「そのノエルとやらも転生しているという確信はあるのか?」

「転生してるとは限らない……でも、僕はずっと後悔してるから。可能性があるなら探そうと思ったんだ」

「あまり建設的ではないな。話を聞いている限り、可能性は0に等しい。それに全く宛もないのなら、探しようがない」

「一応、探す方法はあるよ。これが僕とノエルを繋ぐ唯一の手掛かりなんだ。行く宛はないけど……」


 レインは首にかけている白い羽のネックレスを示す。

 ふわふわとした白い羽がレインの首にかかっているが、身体が白いのであまりその羽のネックレスは目立たない。

 レインにそう言われるまで俺はネックレスの存在に気付かなかった。


「これはノエルの羽なんだ。ノエルが僕と離れていても話ができるようにって持たせてくれた。ノエルに近づけば何か反応を示してくれると思う」

「羽? ノエルとは人間ではないのか?」

「ノエルは魔族と魔女の混血で、背中に白い翼が生えてる」


 背中に白い羽というと天使族のようなものだろうかと俺は想像する。


「全然姿が想像できないんだが……」

「翼を隠しているときは人間と変わらないよ。綺麗な真っ赤な髪と目をしてるんだ。人間の年齢でいうと20歳くらいの女の人」

「転生して以前の容姿のままということもあるまい」

「うん……でも、どんな姿になっていても、絶対に見つける」


 どんな事情があったのか俺には解らないが、レインは覚悟を持ってノエルという女性を絶対に探し出すという目標を持っていた。

 転生しているかさえ分からない上に、どんな姿なのかもわからず、ただ手元にあるのはそのノエルの羽だけ。


「転生って、物を持ってできるものなのか? じゃあその羽って、異世界からお前と一緒にきたものって事だろ?」

「詳しいことは僕自身全然わからないけど、これは僕の一番大切なものなんだ。自分の一部みたいなものだよ」

「現にそうなしえていることを考えれば可能だということだろう。例えば、転生の寸前まで持っていたもの、身に着けていた物などは、転生時に持ち込めるとか……」

「本当に良かった。これがなかったら探す宛もまったくなかったし」


 メギドはレインの持っている羽を見て、考え事をしているようだった。レインはメギドの方を向いて、首を傾げる。


「ところで、魔王がこんなところで何してるの? この世界の魔王って、人間と仲が良いの?」

「私は魔王城に帰る途中だ。その間に家来を集めている。こいつらは家来だ。仲良くしているわけじゃない」

「……まぁ、敵意がないならいいけど……僕は人間嫌いだし」


 レインはそう言って俺の方を見る。

 先ほどまで素直に受け答えをしていたのに、その赤い瞳には若干の敵意が垣間見える。


「おいおい、俺の方を見て“嫌い”とかはっきり言うなよ……傷つくだろ」

「嫌いなものは嫌い」


 そっぽを向いてレインは俺の方から視線をそらした。


 ――前世で人間ともめたのか?


 俺は納得いかない気持ちもありながらも、レインにそれ以上聞くことはしなかった。


「色々レインに聞きたいことはまだあるが、もうこの町には壺師以外にはない。この町にはそのノエルはいないのだろう?」

「うん。羽も反応しなかったし、僕から見てもそれらしい人はいなかった」

「ならば用はない。さっさと壺師を連れてこい」


 メギドは俺の方を見て、当然のようにそう命令してくる。

 勧誘に行くにしても、この前わけのわからないまま怒って閉め出されてしまったし、俺がもう一度行っても望み薄だと感じた。


「メギドも来てくれないか? 魔王に対してすごい偏見を持ってたし、お前が行けば印象も変わると思うんだ」

「私は行かない。私に無駄な労力を使わせるな」

「指示してるお前が無駄とか言うな!」


 頑なにメギドに断られ「はぁ……」とため息をついて、俺は渋々立ち上がった。

 メギドはこう言い出したら聞かない。


「ツボシ? 何をする人なの?」

「壺を作る天才らしい」

「……ツボ? それ、何の役に立つの?」


 レインは怪訝な表情でしてメギドの方を見る。


「美しいものをこの世で一番愛している私にとっては、美術家は価値がある」

「……なんか……平和なんだね。この世界って」


 そうレインが言っていた矢先、宿の外が何やら騒がしくなってきた。

 何やら叫び声のようなものが聞こえてくる。

 ビクリとレインは身体を震わせ、


「なんだ? 外が騒がしいな」


 俺が部屋の扉を開くと、一人の若そうな男の声が聞こえてきた。怒号をあげて鬼気迫る様子で話している。


「ここに魔王がいるんでしょう!? なぜ庇うんですか!?」

「いえ、庇っているわけでは。しかし、今はお客様ですから」

「魔王が客? 何を訳の分からないことを言ってるんですか!」


 俺は慌ててメギドの方に向き直る。


「おい、なんかもめてる上に、お前のこと探してるみたいだ。勇者かもしれない」

「ユウシャ? ユウシャって何?」


 そうか。勇者をレインはまだ見たことがないのか。

 勇者がもし子供の龍など見たら、切りかかってきたり、さらわれたり、魔獣使いに売られるかもしれない。


「無職のどうしようもない連中だ。いうなれば、この世界のゴミ。汚いうえに頭も悪く、性格も破綻しているし、存在価値が――――」

「そんな悠長に罵倒してる場合じゃないだろ!」


 下の階から聞こえてきた若い男の声は、もう間近に聞こえてきた。

 俺は一先ず廊下に出て様子をうかがうことにした。

 タッタッタッタ……と階段から勢いよく駆け上がってきた男は、安い初期装備でガチガチに全身を固めていることが俺にもわかった。

 いかにもかけだしの勇者ですというような風貌をしている。

 腰にはなけなしの予算で買ったような、すぐ折れてしまいそうな剣を携えていた。


 ――これでメギドに喧嘩を売ったら、こいつが返り討ちに合うだけだ


 そいつと俺は目が合う。

 男なのだろうが、中性的な顔をしていて黙っていれば女性にも見える。明るい茶色の髪が目にかかっていた。

 安い兜を装備しているのと相まって、ひどく前が見にくそうだと感じる。


「あ……魔王探してるのか?」


 なんと声を掛けたらいいか迷ったが、俺はそう尋ねた。


「そうです。その部屋にいるんですか!?」


 やけに男は殺気立っている。こんなに魔王というものに対して敵意をむき出しにして殺気立っている勇者は初めて見た。

 いつも村人から略奪するか、酒場で飲んだくれているのしか俺は見たことがない。


「いるけど、やめておけって。お前じゃ100%勝てないから……」


 メギドを立てるのは癪だったが、しかしそれは事実だ。多少強い程度でも太刀打ちできないほど実力の差は歴然だ。


「そんなのやってみないと解らないじゃないですか!」

「いやいやいや。絶対勝てない。間違いない。やめておけって。怪我するだけだ」

「怪我するだけ? 容赦なく町の人々を手にかけて殺しているくせに! 俺は死ぬ覚悟はできてるんです!」


 その勇者は腰にかけている心許ない剣を抜いて、その剣を震わせて言ってくる。


「殺してる……? メギドはそんなことしてないぞ……?」

「魔王を擁護するんですか!? 俺は実際に家族を魔族の集団に襲われて失くしてるんですよ! ほんの数日前のことです!」


 ――え……?


「解りましたか!? 血も涙もないんですよ! 魔族なんて! どいてください!」


 その懸命な訴えに、俺は押しのけられて扉の前からどくしかなかった。

 メギドがそんなことをしたとは考えられない。ほんの数日前ならば俺と一緒にいたし、俺が見ている範囲では怪しげなことなど何もしていなかった。

 この前来た魔族の軍団はこの町から遠ざかって行ったし、メギドが指揮をしているようには見えなかった。

 俺が一瞬で色々と考えているうちに、その勇者はメギドと対峙した。


「お前が魔王メギドか……!」

「おい、よせって」


 俺が勇者の肩を掴むと、勢いよく俺の手を振り払った。

 メルはメギドの後ろに隠れるようにし、レインは警戒態勢をとって勇者を威嚇する。レインの炎の魔法をこんなところで発動させたら宿が火事になってしまうだろう。

 メギドは座ったままメルとレインをかばう。


「子供まで人質にとって……!」

「あたしはまおうさまと一緒に旅することにしたんです! 人質なんかじゃありません!」

「しかも洗脳までしてるなんて!」


 勇者は震える手で剣を構える。

 相当に思い込みが激しいようだった。


「滑稽な姿だな。それで私と戦えると?」

「黙れ! この人殺し! 俺が差し違えてでもお前を殺す!」

「私はそんな美しくないことはしない。お前の家族も殺していない。勘違いだ」


 はっきりとしたメギドの口調に、俺はやはりメギドの仕業ではないと感じた。


「そ……そうだぞ。メギドは性格は悪いし、偉そうだし、ナルシストだけど、殺しなんてしないやつだ」

「おい、虫の分際で私に対して侮辱の言葉を吐くとは。表に出ろ」

「表に出るのは俺の方!?」


 どうにか怒りを収めさせようとするが、魔王と対峙しているその勇者は止める間もなくメギドに切りかかった。

 が、メギドはその剣を人差し指と中指でかるく挟み、その剣筋を殺す。


「そんなものを振り回すな。私の顔に傷がついたらどうする?」

「くそ……っ! バケモノめ……!」

「もう一度言うが、私はお前の家族を殺したりしていない」

「殺している! 世迷言を言うな! 魔族はお前が指揮しているんだろう!?」

「…………」


 勇者は剣を捨て、メギドに対して魔法を使おうと手をかざした。

 小さい炎が巻き起こったが、すぐさまメギドはその炎を鎮火する。炎は空間に吸い込まれるように消えていった。


「…………!」


 メギドは自分の服の裾が少し焦げていることに気付くと、目を見開いた。

 勇者は拳でメギドを殴ろうとするが、すぐさま床に崩れるように倒れこんだ。何が起きているのかさっぱりわからなかったが、メギドが怒っているということだけは解る。


「おのれ……貴様……私の買ったばかりの服に焦げ跡をつけるなど……」

「がはっ……本性を現したな……! 俺を殺すなら、さっさとしろ……!」


 勇者は指一本動かせないようで、ベタリと床にはりついている。よく見れば周りの床はミシミシを音をあげて勇者を中心に凹んでいっていた。


「表に出ろ。虫ともども素っ裸になるまで焼き尽くして放り出してくれるわ」

「なんで!? 俺も一緒に焼き尽くすのはやめて! じゃなくて! メギド、落ち着けよ。また服なら買いなおせばいいだろ? 俺が買ってきてやるから、な? こいつから事情を聴こう。それからでも遅くないだろ?」


 メルもメギドの服の裾をつかみ、止めようとする。


「まおうさま、あたしからもお願いです。何か訳ありのようですし、話を聞いてあげましょう」

「……事情など、聞くほどのこともない」


 バキバキッ……


「うわぁあっ……!」


 勇者の周りの床が折れていくのと同時に、勇者もどんどん床にめり込んでいく。

 そして耐え切れなくなった床はとうとう勇者と一緒に落ちて行ってしまった。

 埃がそれと同時に舞い上がってメルや俺はむせる。


「ごほっ……げほっ……メギド、やりすぎだって」

「ふん、お前が宿の修復代を払っておけ」


 メギドはその穴から下に飛び降りた。メルとレインに「危ないからくるな」と言って俺は階段を駆け下りる。


「まだやろうというのか? 力の差は歴然だ。賢明ではないな」

「うるさい……! 俺は差し違えてでも……お前を殺す!」

「傲慢だな。差し違えるほどの力がお前にあるとでも?」


 勇者はなんとか立ち上がり、よろよろとメギドの方へ向かう。

 俺はその勇者を後ろから羽交い絞めにして抑えた。


「よせって! もう立つのもやっとじゃねぇか」

「離せ! 魔王に寝返った裏切り者!」


 もうろくに力も入らないようで、俺が抑えているところから抜け出すことすらできないようだった。

 呆れた表情をしていたメギドは、急に何かを察知したのか外の方を向く。

 騒ぎを聞きつけたやじ馬が入口に群がっている中「この私に道を開けろ」と言って出て行ってしまった。


「おい、メギド、こいつどうするんだよ!」


 ドンッ


「がはっ……」


 勇者の右ひじが俺の腹にクリーンヒットし、俺は勇者から手を放す。

 膝をついてむせている間に「待て!」と叫びながら勇者も出て行ってしまった。俺もむせながらそれを追いかける。

 メギドは空を見上げて立ち止まっていた。勇者は再びメギドに拳を振り上げるが、そのまま勇者も空を見上げて動きが止まる。


「なんだ……?」


 俺が外に出ると、先ほどまで晴れていたのにどこから現れたのか、急に暗雲が立ち込めていた。

 そして一匹の大きな鳥のようなものが飛んできているのが見えた。

 目を凝らしてよく見ると、それは鏡鳥かがみどりという色とりどりの羽が生えた魔族だとわかる。

 腹部に鏡のように光を反射する物質がついていて、威嚇する際にそのお腹の鏡を使用する。

 鏡鳥は町の中で羽ばたきながらゆっくり降りてきた。七色の羽が地面に落ちる。

 体長は2メートルはあろうかという大きな鳥だ。


「くえーっ」


 鏡鳥が一鳴きし、お腹の鏡を光に反射させると、そこには反射した像ではなく、仰々しい椅子に座っている一人の男と、その隣りに椅子にもたれるように立っている女の姿があった。

 どちらも人間ではない。魔族の風貌をしている。


「人間とかいう毛のない猿ども、俺様にちゅうもーく」


 挑発するようなふざけた口調で男が言ったのが町中に響いた。

 銀色の髪を肩まで伸ばしており、左右の頭には羊のような角が渦巻いている。背中には龍族の翼に似た赤い翼が生えていて、目は鮮血のように赤く、鋭く光っていた。右目の周りには呪印のような赤と黒模様が走っている。

 男は頬杖をつき、鋭く白い牙をニヤニヤと笑って見せていた。

 胸のあいた服をまとっていて、白いファーや身体には血と思われる赤い液体がついている。


「新しく魔王になった俺様から、挨拶してやるってんだから、よく聞けよなぁ? 俺様はゴルゴタ。もうメギドとかいうクソ野郎の時代は終わったんだよ! ヒャハハハハッ!」


 その笑い声はどこまでも冷たかった。



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