第7-05話 呪いの感染と対策指示

2035/09/09 22:50 |ロッジ村B棟六号ロッジ二階書斎の中央机前

 珍しく私は焦って電話を掛けていた。副課長しか頼れないのだ。

 電話に神戸分署八課が出た、「七班班長の斯波しばです、副課長に直ぐ繋いでほしいのですが? えぇ。急ぎですこれ以上ないくらいのヤバい物が出ました。はい、待てる時間はありません即刻、繋いでください」と事務の九十九つくもさんに伝えました。


 そのまま九十九さんは内線で加藤かとう副課長を呼び出し状況を伝え、接続したのでした。


「どうした? 何が出た。焦らず話してみろ」と副課長につながりました。


「死者の書が出ました。佐須雅さすがが持っていますので彼を隔離してあります」と伝えました。すると副課長は「その他の者で半径一メートル以内に近寄った者は居るか? 呪われている恐れがある」といったのです。これにより副長と私も呪われている恐れが出たため、通信に即切り替え「長良ながら副長と私も隔離対象だ、長良副長はこのロッジから出るなよ? 突入班は呪われた恐れがある」と即いうと副課長に指示を仰ぎました。「どうすればいいですか? 私と副長も呪われている可能性があるのでこのロッジに隔離することにしますが」と副課長に聞きました。



「専任の祓魔ふつま班を送る。彼らで無理ならしばらくはそのロッジを借り上げようしばらくそこで暮らすといい、死者の書だけは隔離するから持ってる佐須雅隊員は祓魔班と一緒にいったん仮分署の隣の施設に隔離庫があるからそこまでご案内だ、施設でさらなる強力な祓魔を行って払った後はいったん公安九課の神戸分署送りかな、擬体の整備は我々の手に余るからな、そういうわけで副長と仲良くやってくれ。当然二人も接近はするなよ本当に呪われているならさらに呪いがかみ合ってややこしくなるからな、二・三日分の補給物資は専任の祓魔班に運ばせよう。祓魔を待つ間は休暇ではなく仕事にしておくから安心しておいてくれ」と俺は長々話すと、いったん通話を切ります。


 隔離庫管理の専任の祓魔班に電話を掛けたのでした。

「死者の書が出たそうだ、専任の祓魔班と五日分の全食料と水などの補給物資をツーコンテナ分、そうだ隔離者は二人、と死者の書を持ってしまった重症隔離者一人だ。重症者をまず祓魔、できなければ隔離庫まで一緒に行ってもらえ死者の書が手から離れるはずだ、その後強力な法円を使っての強力な祓魔を一日みっちり祓魔してくれ、それが終わり次第一人づつ強力な法円の方で祓魔を二人分だ! 頼んだぞ、場所は山中にある神戸ロッジ村B棟六号ロッジだそうだ、急行してやれ! 周囲のガードは七班の包囲班四人が当たっていいる、包囲班には接触者は出てない」と俺はいったん切ると屋内通信に切り替えていいます。


「第八班に緊急出動要請、車両操縦できる者四人で行ってきてくれ。場所は七班の包囲している神戸ロッジ村のB棟六号ロッジだ。中には絶対に入るなよ感染するぞ! 八班の待機任務は九班に繰り上げて出動してくれ」というと通信を切り替えて八班につないだ「任務は自走行動できない車両の回収と七班包囲班の回収だ! それ以外の任務は専任の祓魔班が行うことになるので彼らとの接触距離での会話を禁ずる。以上だ」と話すと今度は七班の通信に切り替えた「七班の包囲班は、B棟六号ロッジへの接近を禁ずる、そのまま待機の後、八班を送ったから八班と一緒に帰ってくること、班長・副長・佐須雅隊員とは後日会えるから心配なきように! 三人は別途待機任務が待ってるから気にしなくてよし」というと通信を切りました。


 そして俺は独り言を呟いたのです。

「死者の書か、厄介なものを掘り起こしてくれたもんだ……」


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