第1-02話 現状と装備

 七班の人員は揃いました、しかし欠点がありました。


 大人は二人だけで、残りの人員は学生だったのでした。


 しかし、これはどうしようもありませんでした。実力で選ばれた者たちです。


 よって八課七班は通常の状態が共同作戦となったのです。


 アフターファイブから、通常の作戦に移ることが可能になったのでした。



 通常から共同戦線を張る珍しく、新しい部署の走りともなったわけでした。


 通常の時間は、協力作戦チームから二人を動員し四人となって動きアフターファイブから八人となって動く変則的な班となったのでした。


 協力作戦チームからの助けは、慣れている折神さんと佐須雅さんに決定されたのでした。


 人手が足りないとなったときには、パートタイムで八課に作戦参加されている風祭さんも入ってくれることが決定したのです。


 これによって、最大作戦人数は班としては異例の九人が動員されることになるのでした。


 車両を操縦できるのは、二輪以上が二人で四輪以上が五人です、残る二人は移動時には誰かに乗せてもらう必要があったのでした。


 車両のほうは、偽装バンや専用のバンだけでは足りず個人車両も運用に追加されたのでした、もし何かが起こって全損となった場合にも保険が適用できるように組んでからでした。


 偽装バンと専用バンは、各班通常は三台まで運用することができましたが、七班だけは二台に留まる代わりに、個人車両が七台追加される運びとなったのでした。


 うち二台は、二輪と三輪でした。


 個人車両四輪以上五台は、斯波班長、長良副長、風祭さん、折神さん、佐須雅さんの車両です。


 斯波班長は普段は偽装バンを使いますが念のための登録となったのでした。


 長良副長の車両はコロコロと変わりましたので、一定ではありませんでした。


 佐須雅さんは九課から車両を持ってきて検非違使仕様に若干の改良を施して動くことになりました、最大七人が乗れます。


 折神さんも普段は私服警官用の警察車両を検非違使仕様に若干改造して使用することになりました、最大四人が乗れました。


 風祭さんは、防弾・防刃の特種車両に乗っておいででしたが最大六人を乗せて動ける車両でした。




 装備のほうも、他の班に比べてかなり種類が多く複雑でした。


 共通弾は五点五六ミリNATO規格銀弾、九ミリ拳銃規格銀弾だけで他はばらばらだったのでした。


 これは協力捜査で加わる三人が、それぞれの装備を持って参加するためやむを得ない話となりました。


 美空さんも最初の頃から特殊部隊仕様の狙撃用HK33SG/1が採用されていましたが本人が近接系だったために中々運用の枠には入りませんでした。


 採用はされていたのでいつでも積むことが可能とされてはいました。


 他は普段はあまり持ち運びませんがVR16 SABER SD AEGが採用されていました。


 こちらは近接用に特化してある突撃銃アサルトライフルでした。


 またすべての銃にHMDヘッドマウントディスプレイ-弐型とのリンクが採用されていました。


 弾丸は共に共通規格のAR用銀弾でした。


 他は九ミリ拳銃規格銀弾と四十五口径型拳銃規格銀弾が他の班でも使用できる共通規格銀弾でした。


 .三五七マグナム規格銀弾、.四十四マグナム規格銀弾や四点六×三〇弾規格銀弾が無い分けではありませんが数が少なかったと言えるのでした。


 パートタイマーの嵐さんにも銃火器は必要であり、旧式ではあるのですがG36型突撃銃とM203グレネイドに加え九ミリ規格のHK-MP5K短機関銃サブマシンガンを採用され、他にコルトパイソン.357マグナムや刀匠が鍛し業物の小太刀をお持ちでした。


 ゆえに共通規格だけでは収まらなかったのでした。


 HMDは基本的に通常使用されており、七班の装備の中でも特に新しいものと言えたのでした。


 基本的には弐型でしたが班長や佐須雅さんは参型を使用していました。


 弐型との違いは高機能であることだったのでした。


 ECM環境下でも運用できることや霊熱/熱源探知仕様ができることなどが盛り込まれていたのでした。


 熱源探知仕様はただのIR(赤外線)インフラレッドヴィジョン仕様でしたが、霊熱側は霊の強度をIRヴィジョンの様にサーモグラフィック型視覚で探知できる仕様でした。


 この仕様がのちの四や五型に繋がるのですが、ここでは割愛します。


 弐型の基本仕様が、低光量暗視/フラッシュ減少機能付きHMDでした。


 そこに銃とのマウントリンクが仕様として入っていたのでした。


 他には通信機能ヘッドセットとしての機能も入っていました。


 弐型は各班に共通で貸し出されていましたが、参型については購入せねばならず、一部の者のみが使用していました。


 機能をHMDと銃のリンクのみに抑えた壱型もありましたが、夜間で使用できなくなるので、普段から夜間作戦や特殊作戦を実施する検非違使では、採用されてはいませんでした。


 また、みこと嬢はHMDも銃火器も使用しない、純粋な一般型検非違使隊員でした。


 各仕様が十五歳以上で装備可能となるため、年齢的に装備できなかったからともいいます。



第1-03話へ

--------------------《対応データ》--------------------

※この作品はフィクションです実在の人物や団体、

 ブランドなどとは関係ありません。


HK33SG/1:他の班でも使用はしており五点五六ミリ共通規格銀弾を使用する中型の狙撃銃としては神戸分署内だけでも三十丁は調達されているものです。


 HK社の製品で狙撃銃と言えば他にもPSG-1型、二〇三五年現在A3型が存在しますが弾数が少なく、犯人の少ないテロリストや強盗ならいざ知らず、魔物のように大量発生するものについては弾数による力不足で全国区の検非違使でも五十丁調達されているだけに留まっています。


VR16 SABER SD AEG:SD型については他の班でも使用している近・中距離型の突撃銃です。


 神戸分署内で調達している数はおよそ四十丁で少ないながらも突撃を敢行する部隊で使用されています。


 AEG型はSD型に消音装置サイレンサーを仕込んだもので神戸分署内ではわずか二十丁と少ないのです。


G36型ARとM203グレネイド:風祭さんが公安六課で長らく使用していたもので、公安六課側から誰も使いたがらないという報告を受けて、検非違使側で買い取ったものになります。


 五点五六ミリ共通規格銀弾を使用する突撃銃です。


 M203と言う四十ミリグレネイドを発射するオプション機構が付いているものです。


HK-MP5K:現在はA8型になっています。検非違使内部でもかなり調達数の多い装備です。検非違使全体で千丁は調達されていると言われております。


MP5系:検非違使内ではかなり調達数が多く総数では五千丁程が調達されていると言われています。


 その分種類が多く先に挙げたK-A8型やA-A9型等多数の型が使用されていると言われます。


 九ミリ拳銃規格銀弾が共通で使用できるからだとも言われます。


コルトパイソン.357マグナム:比較的有名どころの銃ですが二〇三五年現在では折神さんの使用するM29同様に古い銃の仲間入りをしています。


 回転式拳銃は暴発しにくく故障しずらいということで、お二方には愛用されている回転式拳銃です。

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