第0-27話 身辺警護:VS半魔×2
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その日も、特に何事もなく終わりました。
学校の中ではです。
その帰り道、兄に送ってもらう最中のことでした。
その日は同じ帰り道だからといって
信号待ちをしている車列の前に、大岩が地響きとともに生えたのでした。
他の車も、びっくりです。
兄が後方に車で、下がろうとしました。まさかのまさかですが、後方にも大岩が生えたのでした。
そして、
濃い瘴気は、大岩二つの間に漂っています。
車の窓を閉めても、瘴気が車内に入ってきておりました。
私は自己を保つために、
瘴気に
「
「外は何とかしよう」と折神さんもS&W M29を抜きながら、そのようにいいました。
「市民を守るのが警察官の職務だ」と続けられます。
「お二人にばかり、格好いい所ばかりは渡しませんよ」というとサードシートに座っていた佐須雅さんもFN P100を抜いて「背後は何とかしましょう、班長さんが来るまでは守り抜きますよ」といって、後ろに降りてゆくのでした。
「美空さん、瘴気です。これを吸い込まない様にしてください」と私もいうと、リュックの中から五鈷鈴を出します。
美空さんもリュックの中から、
その瞬間黄金の短刀が、一瞬でしたが輝きます。
瘴気が、五メートルは退いたのでした。
瘴気が何かの力に反応して、近寄ってこないのでした。
私も、五鈷鈴を鳴らし呪文を静かに唱えることによって、車の周囲五メートル程度にまで結界を広げました。
いつの間にか、かなりの範囲にまで瘴気が広がっているようでした。
私の張った結界は、魔の物が入ってこれない
半魔でも、魔の物である以上は入ってこれないはずです。
車の外からは短い間隔で、銃や兄の
何もできないのが、もどかしいのでした。
とはいえ、ここを動くわけにはまいりませんでした。
現在の任務は、
次の瞬間、美空さんが術を唱えました。
その瞬間
それと共に、虎と
瘴気もその瞬間半径二十メートルくらい、直系四十メートルぐらいが晴れていました。
後方の岩に、かなり大きなヒビが入っていました。
先程の術の
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そのころ班長は、他に残っていた四班と合流して緊急出動をかけていました。
「急げっ! レッドシグナル発生だ! 由良が危険だっ! 副課長、スクランブルで出ます。サイレンならしていいですよね?」と急ぎ提言します。
「検非違使の専用バンならサイレンと識別灯をつけても構わん! 急ぎ出撃せよ、なお現場には取り残された民間人もいると思われる。
救助要請も実施する序に救急車も呼んでおけ。
七班一台、四班三台の構成で出てくれ! 識別灯のカラーは
「斯波、出ます。どうぞ」というと、四班から「先導よろしく頼みます」と答えが返りました。
現場は比較的近いとはいっても、道がそこそこ混んではいたので、サイレンと識別灯が有効でした。
マップに重ねてみるとレッドシグナルは、二本車線の比較的幅の広い車線上から出ていました。まだ車に、乗っていると思われたのでした。
車で帰るコースの場合は、丁度
詰まり帰る途中に、事故に巻き込まれたか何かだと思われたのでした。
一緒の帰っているはずの
何かのトラブルなのか、それとも……と心配はしました。
「四班の二台は、南側からイエローシグナルのある交差点へ回れ。どうぞ」と言います。
「四班二号車了解」、「四班三号車了解」と返答が入ります。
「四班一号車はそのまま付いて来てください。どうぞ」といいました。
「四班一号車了解」と返答がありました。
「四班二号車、西側から瘴気を確認した。対処に入る」と報告が飛びました。
「四班三号車、南側から侵入中、瘴気を確認した。対処に入る」と二つ目の対処報告が入りました。
「こちらからも瘴気を確認した。まるで結界のようだ。一面灰色で何も見えない。どうぞ」あの中に居るのか……無事でいてくれよ、と思いました。
━━━━━《折神視点》━━━━━
そしてそのころ、中では交差点内で魔物と戦う、温羅義之が居たのです。
「佐須雅のほうは、まだP100の音がしないところを見ると索敵中か」と俺は
「こっちは雑魚を、義之のほうに行かせないので手いっぱいだというのに」と俺が一人で
「あの風船、意外とうっとおしいな」といいながら向かってくる、餓鬼玉に狙いを付けて一発一匹で
しかし、車の中に居るとはいえ一般市民がやばいな、俺もこの瘴気ってやつにはそんなに耐性がないんだが、と思いました。
「さっき一瞬晴れたのは何だったんだ、あれが来れば勝機はありそうだが……」とも呟きます。
━━━━━《由良視点》━━━━━
そのころ車内では、「美空さん、さっきのは?」と私が聞いていました。
「あれは
「あと二度ほど放てれば、後方の岩は崩れそうですが」と感覚的なことを言ってみます。
すると、美空さんが
「前の大岩と後ろの大岩が結界を構成しているかもしれないので、その選択もありだと思います。スマホの電波も届きませんし、通信シグナルも今はほとんど見えないでしょう。多分最終位置で、シグナルが立ってるだけだと思います。無理を承知でやってみますか? ガードするだけなら私でもなんとかなりますし」といってみました。
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※この作品はフィクションです実在の人物や団体、
ブランドなどとは関係ありません。
S&W M29:強力な.44マグナム弾を発射できる
FN P100:2030年に新型として製造されたP90の後継機種。
A1型はP90と弾は共通である。
A2型は5.56ミリNATO弾にも対応している。
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