第13話 真実と同胞の死

「きみは…」

「くっくっく。リーラせんぱい、

いや、リーラ王女かな。一緒に来てもらいますよ。」

暗闇の中から、私の前に騎士候補生のジェフが現れた。


「おまえ、ジェフ…。」


「ジェフは偽名ですよ、私の本当の名前は、ルーカス・バーリー。

リヴァリオン国騎士団長の息子です。

さぁ、ゾーン国があなたを待っていますよ。さぁ、迎えにきてあげたんだから一緒に行きましょう。」


「いやだね。バーリー団長の息子のおまえがなぜ?」

「ちっ、うるさいんだよ‼︎黙ってついてきたらいいんだよ。」

「誰が、誰がゾーンなんかに行くか‼︎」


お互い向き合う。

剣を構える。

「はぁ‼︎」

撃ち合う。

カン、カン、カン。私の光の力をエクストリアに込める。剣が白銀色に包み込まれる。

「いけぇー!エクストリアぁー

はぁー!」

カキーン。カーン、ジェフの剣を飛ばす。

「ちっ。今までわざと力を押さえてたのかよ?おまえは絶対来ないといけないだよ。王女の癖に国を捨てた…裏切り者。」

「はぁ…何言ってんの、

もともと王女じゃないし…」

「うるせーよ、お前達が王族がしっかりしてないから俺たちは今や奴隷だよ。黙ってゾーンにこい!」

拳でリーラの右頬を殴る。

「ぶはっ。」

私は、倒れこんだ拍子に私のシャツから太陽のネックレスがでる。

口の中が切れ血がにじむ。

すぐに力を使い回復させる。

「ちっ、魅惑の実の香も効いていないのかよ。」


『リーラ、るんだ…』

立ち上がり剣を構える。


「ぷはっはっは。剣なんて構えてうけるよ。おまえに俺は殺せないよ、リヴァリオンの王族はリヴァリオンの民を殺すのかぁ?騎士ごっこしている王女様にできないよ。お前達のせいで王族も騎士も全滅だよ。」


「王族、騎士が全滅…」


『リーラ、聞くな!!』


「おまえのせいで父さんも殺されたんだ。」

左頬も思い切り殴られる。 

「ぐはっ!!」


リーラのえりつかみ、また殴られる瞬間ネックレスから光が放つ。


「なんだ、ぐはっ、まぶしい。」

ルーカスに金色の光が覆われていく。


『リーラ!今だ!』


震えながら剣を構えルーカスと向き合う。

ルーカスはふっと微笑みを浮かべ、目を閉じると剣に向かってきた。

ぐさっ。 

ジェフの体の向こうから剣の先が見えた。

「いやぁー。」

咄嗟とっさに剣を抜く。刺した箇所から血が飛び散りぴしゃりと血が自分にかかる。


「ぎゃあー。」

『落ち着け、落ち着くんだ、

リーラ。』

呼吸ができない、はっはっはっ。 


ルーカスがリーラに手を伸ばす。

「リーラさまぁ、サムをたすけて…

ラディ、さしてごめ…」


「いやぁー、いやぁー。いやぁー。」

リーラは、座りこみ絶叫する。


リーラの叫び声を聞きつけ護衛の騎士レンがリーラの元に追いつく。

「リーラ様、リーラ様。お気を確かに」

レンがリーラの肩を揺らしリーラと目を合わす。リーラの目は見開いたままレンを見る。

「すみません、香のせいで戦闘に時間がかかり遅れました。大丈夫ですか?」

「レン…」

レンを見たリーラは気を失う。

「リーラ様!」

護衛の一人のアンディも追いついた。周りの状況を見る。

「これは…。

敵3人をリーラ様が一人でか?

血に塗られた黒獅子…」


 リーラが放った救援信号を見た応援騎士の到着も早く意識を失った騎士候補生の早期の保護が出来た。魅惑の実の香の影響でアデル、ベンジャミン、ロバートは、身体に麻痺状態、意識不明の状態だったがダリルが持ち合わせていた解毒剤のおかげで大事に至らなかった。

 護衛騎士のレン達はダリルの元へ行き、すぐに己の失態を詫びた。

 しかし、ダリルからあらかじめ渡されていた魅惑の実の解毒薬と香袋がなければ戦闘も出来なかったと感謝した。


リーラには光の力のおかげで魅惑の実の香は効かなかったようだ。

 集合地点の天幕にてリーラは意識を戻す。


「うっ、わたし…ここは…」


「リーラ、起きたのか!大丈夫か…」

リーラはダリルを見てると安心して泣き出す。

「とうさん、とうさん、あー、いやだぁー、あー。」

「あぁ、1人でよく頑張ったな。よくやった。」

ダリルはリーラを抱き締める。

「あいつが…あいつがリヴァリオンの騎士が全滅って言ったの。本当?本当なの?おじい様は?おじいさまぁ。わあぁぁ。」

「すまない、ちゃんと早めに伝えておけばよかった。」

叫ぶように泣くリーラをダリルはただ抱きしめるしかなった。




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