小毖(成王改心す)


小毖しょうひ



予其懲 《よきちょう》 而毖後患じひごかん

莫予荓蜂ばくよへいほう 自求辛螫じきゅうしんせき

 予は懲りた、後に災いを残さぬよう

 以降はよく慎まねばならぬ。

 予に良からぬことを吹き込むのは、

 処刑を願う行いであると心せよ。

 

肇允彼桃蟲ちょういんかとうちゅう 拚飛維鳥へんひいちょう

未堪家多難みかんかたなん 予又集于蓼よゆうしゅううりく 

 はじめはかくも小さきミソサザイも、

 やがては大いに飛躍する。

 小さなトラブルも、どのように

 大きくなるかわかったものではない。

 臣下らよ、予は未だ幼く、

 難事多き国家のことを

 満足に取り仕切れぬ。

 苦きタデの中におるがごとき予を、

 よく導かれよ。




○周頌 小毖

当詩詩序では「小人の甘言にそそのかされ周公旦を信頼しきれなかった成王が悔い改め、改めて政務に向き合うことを宣言する詩」とする。……この詩の並びだと、「はじめそれっぽくいいことを言った成王が結局ろくでもない甘言に振り回されて政治がひどいことになり、それに懲りた」という流れにならぬか?




毛詩正義

https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%8D%81%E4%B9%9D#%E3%80%8A%E5%B0%8F%E6%AF%96%E3%80%8B

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