桑扈(君子と諸侯の交わり)

桑扈そうこ



交交桑扈こうこうそうこ 有鶯其羽ゆうおうきう

君子樂胥くんしがくしょ 受天之祜じゅてんしこ

 あちらこちらに飛ぶ小鳥、マメマワシ。

 その羽根は実に美しい。

 君子は群賢との時間を楽しまれ、

 天よりの幸いを授かる。


交交桑扈こうこうそうこ 有鶯其領ゆうおうきりょう

君子樂胥くんしがくしょ 萬邦之屏ばんぽうしへい

 あちらこちらに飛ぶマメマワシ。

 その首筋は実に美しい。

 君子は群賢との時間を楽しまれ、

 天下百国をあまねくお治めになる。


之屏之翰しへいしかん 百辟為憲ひゃくへきいけん

不戢不難ふしゅうふなん 受福不那じゅふくふな

 王は天下を守る塀にして、

 天下の支柱である。

 臣下らは王を見習い、

 怠惰に身を浸さず、安逸に流れもせず、

 ならば、福を受けないことがあろうか。


兕觥其觩じこうききゅう 旨酒思柔ししゅしじゅう

彼交匪敖かこうひごう 萬福來求ばんふくらいきゅう

 牛の角でできた杯が並ぶ。

 みなは酒を楽しみ、その酔いは穏やか。

 決しておごり高ぶることなく、

 共に交わり合う。故にこそ幸福は、

 自ら彼らのもとに訪れるのである。




○小雅 桑扈


マメマワシと呼ばれる小鳥を王に喩え、その美しく飛び交う様を諸侯との朗らかなる交わりの様子に重ね合わせる。そして詩序は言う。「幽王はそう言うことができませんでした」。うーんこの。




毛詩正義

https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%8D%81%E5%9B%9B#%E3%80%8A%E6%A1%91%E6%89%88%E3%80%8B

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