魚麗(引用4:王が催す宴)
魚がきらめく、かごの中。
シャジや、ハゼ。
主君が宴席を設け、魚を肴に酒を飲む。
うまい酒は、たくさんありますぞ。
魚がきらめく、かごの中。
オシキウオや、ヤツメウナギ。
主君が宴席を設け、魚を肴に酒を飲む。
たくさんありますぞ、うまい酒が。
魚がきらめく、かごの中。
ナマズや、コイ。
主君が宴席を設け、魚を肴に酒を飲む。
うまい酒は、たくさんありますぞ。
宴の食べ物はたくさん、
なんと良いことか。
宴の食べ物は美味、
皆で楽しめる。
宴の食べ物が皆にいきわたる、
さあ、いまこそ楽しもう。
○小雅 魚麗
伝統的訓詁では「麗」を捕まると解釈するのだが、知ったことではない。捕れた魚のきらびやかなるを以て、その後に設けられた宴席のたけなわなるが示されるかのようである。
ところで周の文王や武王が、天保までの詩で国内の慰撫を図らんことを歌い、采薇以下の詩で国外の鎮撫を歌うものとされた……そう、なのだが、本来この後に歌われておるはずの南陔、白華、華黍は失われておる。どうせなので文選から引っ張ってくるのも面白そうであるな。というわけで次回以降三詩は、敢えて文選に載る補亡詩を採録してみようと思う。
■魚鱗の陣のこと?
・晋書55 潘岳
於是前驅魚麗,屬車鱗萃,閶闔洞啟,參途方駟,常伯陪乘,太僕執轡。
・宋書67 謝霊運
迅三翼以魚麗,襄兩服以雁逝。
・魏書5 拓跋濬
因大儺耀兵,有飛龍、騰蛇、魚麗之變,以示威武。
・魏書108-4 礼四
輕車介士,千乘萬騎,魚麗雁行。
いずれもが「雄々しき軍の威容」を示す詩句の中で用いられる。ともなれば、二十一世紀的に言えば魚鱗の陣をこのように表現したのではなかろうか、と推測できる、のやもしれぬ。
毛詩正義
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E4%B9%9D#%E3%80%8A%E9%AD%9A%E9%BA%97%E3%80%8B
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