東門之楊(すっぽかし/風俗の乱れ)

東門之楊とうもんしよう



東門之楊とうもんしよう 其葉牂牂きようしょうしょう

昏以為期こんじいき 明星煌煌めいせいこうこう

 東門そばのヤナギは

 葉をこんもりと茂らせる。

 宵方に会う約束だったのに、

 もう星々が輝いている。


東門之楊とうもんしよう 其葉肺肺きようはいはい

昏以為期こんじいき 明星晢晢めいせいせいせい

 東門そばのヤナギは

 葉をこんもりと茂らせる。

 宵方に会う約束だったのに、

 もう星々が輝いている。

 



○国風 陳風 東門之楊


柳の木の下で、あの人を待っているのに、待てども待てどもやってこぬ。今であれば即ライン案件であるが、この時代ではうかつに動けばすれ違いともなろう。というか携帯が普及してからまだ二十年程度しかたっておらぬので、この詩にある光景はつい最近まで日常だったわけである。とても戻れる気がしないな……。




○儒家センセー のたまわく


陳の風俗が乱れていた、婚姻の儀が成り立たなかったり、このように外で逢引したり、しかもすっぽかされたりしていたのである! まこと陳の風俗はけしからんな!




毛詩正義

https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E4%B8%83#%E3%80%8A%E6%9D%B1%E9%96%80%E4%B9%8B%E6%A5%8A%E3%80%8B

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