出其東門(イケメンは質素な子が好き/夫を喪った妻)
城の東門を出てみれば、
女の群れが雲霞のごとく。
けれどその中に、
私の思い人はいない。
縞衣綦巾、そんな質素な子が、
この私を喜ばせてくれるのだ。
外城の門を抜ければ、
ツバナの穂のごとき白い乙女たち。
ツバナのごとく可憐であっても、
私が思いを寄せることはない。
縞衣茹藘、そんな質素な子が、
この私を楽しませてくれるのだ。
〇国風 鄭風 出其東門
かれは多くの美しきおなごより思いを寄せられているのであろうか。イケメン爆ぜろ。かれの木を引かんと、おなごたちはめいめいに化粧し、飾り立てる。しかし彼を最も喜ばせるのは、いつも質素ななりでいるあの子なのである……ユニコーンのスターな男を思い出さぬでもないが、一方で「おいお前らちゃらちゃら着飾ってんじゃねえペッ!」という謎の黒き思いを感ぜざるも得ぬ。
〇儒家センセー のたまわく
鄭の国乱れ、多くの男が命を落とした! 「雲霞のごとく」いるおなごたちは、しかし夫亡きがために思う先をも失っておる! あぁ、誰ぞがこの悲しみを慰めてくれようか! 化粧をしたところで、誰がそれを喜んでくれようか! かくのごとき悲しみが歌われておるのである!
毛詩正義
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%9B%9B#%E3%80%8A%E5%87%BA%E5%85%B6%E6%9D%B1%E9%96%80%E3%80%8B
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