芣苢(菜摘みの乙女/幸せな妃)

芣苢ふうい

菜摘み乙女 仕事歌 妃の幸福



采采芣苢さいさいふうい 薄言采之はくげんさいし

采采芣苢さいさいふうい 薄言有之はくげんゆうし

 オオバコの実を摘みましょう。

 ちょこっと摘んで行きましょう。


采采芣苢さいさいふうい 薄言掇之はくげんていし

采采芣苢さいさいふうい 薄言捋之はくげんらつし

 オオバコの実を摘みましょう。

 ちょこっとなでつけ、

 ちょこっと拾う。


采采芣苢さいさいふうい 薄言袺之はくげんきつし

采采芣苢さいさいふうい 薄言襭之はくげんけつし

 オオバコの実を摘みましょう。

 ちょこっと袖に載せ、

 ちょこっと帯に挟むのです。




○国風 周南 芣苢

オオバコは薬草にもなるという。その葉を摘み摘み、しかし遊び心は忘れない。袖に載せ、帯にはさみ、ちょっとした飾り物であるかのようにも振る舞う。「菜摘み仕事」と呼ぶには、非常に遊び心が大きく感ぜられる。仕事は確かに果たさねばならぬものである。しかし、楽しむ心は忘れずにおりたいものであるな。ところでいまオオバコを調べたらオオバコダイエットなるものが出てきたのでそわそわした。




○儒家センセー のたまわく

「后妃之美也。和平則婦人樂有子矣。」

妃が幸福であれば、皆幸せである! ちなみにオオバコの実は婦人の産褥に良いともされておる! 婦人の幸せはいつまでも願いたいものであるな!




○崔浩先生 無の顔

妃云々はまぁ、これについては受け入れやすいな。それにしても参照しておる「毛詩正義」の、この詩に関する注釈がとてつもなく薄くて笑った。




毛詩正義

https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E4%B8%80#%E3%80%8A%E8%8A%A3%E8%8B%A1%E3%80%8B

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る