第45話
さて、いよいよ僕のステータス鑑定である。
不安しかないが今後の方針にも関わって来るし、調べないという選択肢もないが。
深呼吸をしてから水晶に触れる、
カガワ リト 18歳
種族: 人間
職業: 庇護者
レベル: 14 (13)
体力: 60 (0)
魔力: 60 (0)
筋力: 60 (0)
敏捷: 60 (0)
知力: 60 (0)
器用: 60 (0)
魅力: 60 (0)
運: 60 (0)
耐荷重: 16 ⑴
スキル: 隠蔽・取得経験値10倍・庇護
どうやら、ダメージを与えたり倒したりせずとも経験値は入る親切仕様のようだ。
親切でないのは僕のステータス。
確かに経験値10倍も仕事したのだろう。
思考を回す。
女子がレベル5なのに僕だけ14なのは何故か?
40でないのは必要経験値がレベルが上がる毎に増えるからだと想像出来る。
だが、このお粗末な数字は何事か?
走って石ころ拾いしてただけだからなのか?
投げて拾ってしてただけだからなのか?
せめて救い耐荷重が少し増えている事だろうか?
このままレベルを上げて行けば、きっといつかは武器が持てる気がするんだけど。
でも、このままの筋力やスキルじゃ意味ないのか?
ある程度レベルが上がったらステータスも上がり始めるのだろうか?
それとも既に頭打ちでレベルと耐荷重以外は据え置きだろうか?
もう少し検証が必要だが、次回も連れて行って貰えるのか?
やはりお荷物のままでは捨てられてしまうのではないか?
と考え始めた時、
「リトさん、やはりやはり戦うのは危険ですし、城に残られて参謀として戦略の勉強などされていては如何ですか?」
パオラ様である。
王女姉妹も心配そうに僕を見ている。
カティアさんやユリスさんも同様だ。
まぁ、このステータスでは仕方ないか。
だが戦えないとはいえ女子だけ前線に立たせるのは心が引ける。
それにレベルやステータスも諦めたくはない。
そこへ、
「お言葉ですが王妃様、香川君は私達にとって必要な存在なのです。」
何故か深川からフォローなら入る。
ステータスを見ていなかったのだろうか?
「理斗君なら私が治すから心配しないで下さい。」
僕が怪我するのは前提の八戸。
「香川の一人くらいなら私が余裕で守れるから。」
男前な事を言う聖騎士の水沢。
「そうですね。理斗さんがいないとちょっと。」
ちょっと、何なのだろう?
「そう、理斗は必要。」
と、長岡も同意。
僕としては、謎の信頼は有り難いが根拠がなさ過ぎる。
それでも、その時は深く考えずレベル上げに希望を託して受け入れてしまっていた。
「パオラ様。皆もこう言ってくれてますし、もう少しだけ様子を見させて貰えませんか?」
「ですが、母は貴方の事が心配なのです。」
「「「「「……………母?」」」」」
違うんです。
変なプレイじゃないんです。
どうか、言い訳をさせては貰えませんか?
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