紙のない世界の作家さん

作者 一昨日音都

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★★★ Excellent!!!

辭(ことば)が迷いたどり着いたのは図書館。ただここは紙のない世界、図書館なんて概念はない。
そこで出会う妖精さん灰図書(はいとしょ)が一度滅んだ世界を紙が失くなった経緯を教えてくれ成り行きとはいえ手伝うことになった辭は灰図書と2人で紙文化の再興を目指すために執筆するわけです。

そんな様子が面白楽しく、優しく語られていくのです。

ちょっと物悲しい雰囲気が漂う中、灰図書の明るい性格と駄洒落による言葉遊びが良い意味でバランスを取ってくれています。
この世界の成り立ち、図書館の秘密などを一緒に解き明かしていきませんか?

★★★ Excellent!!!

ある理由で紙も本も物語も消え去った世界。


読書好きからすれば「地獄かな?」と思えるような世界において、色々と自由な妖精さんと色々と不自由な少年が出会うストーリーです。

しっかりとした文体で描かれた、どこか荘厳さとある種の不気味さに満ちた世界にどっぷりと浸かれます。

そんな一歩間違えばホラーになりそうな世界観ですが、いい意味で適度にぶち壊してくれる妖精さんと少年の掛け合いが清涼剤となってバランスを取ってくれています。

むしろ、既に夫婦漫才化が進んでいるようで、ニヤニヤと生暖かい目で応援したくなる一幕です。


紙の無い世界に反逆する物語を、電子媒体でいかがでしょう?

★★★ Excellent!!!

本作は一度滅びを迎えた世界を舞台として、概念そのものが失われた紙と本の文化を再興しようと奮闘する主人公と妖精の物語です。
駄洒落好きな妖精とのやり取りなどコミカルなシーンもありますが、全体的には流麗で丁寧な文章で綴られており、厳かな雰囲気すら漂ってくる作品です。
また、普段はあまり意識することはありませんが、作品を書き、そして読めることの幸せ、またカクヨムというプラットフォームの有り難みをあらためて感じられるかも知れません。