#23《“雷鳴”のサンダ―バ―ド》

目覚めると、知らない天井が見えた。


「ここはどこだ……?」


俺は周りを見渡す。

彼女たちが布団の上で寝ていた。

そうだ、おじいさんの家で泊めてもらったんだった。


俺は起き上がり、彼女たちを起こす。


「みんな、もう朝だぞ。起きてくれ」


みんなを静かに起こす。


「ん……おはようハヤトくん」

「ハヤト様……おはようございます」

「おはようございます。メラメラ……」


彼女たちも起きた。

そういえば、おじいさんはどこにいるんだ?

見渡してもおじいさんの姿はなかった。


――ガチャ


ゆっくりと、ドアが開いた。


「だ、だれだ?!」

「おお、驚かせてすまんの。みんな起きたのかい」


小屋のおじいさんだった。


「急に驚いたりしてすみません」

「食べ物を用意してあるからそこのテ―ブルで食べるといいぞ」

「ありがとうございます」


テ―ブルを見ると、パンにス―プが置いてあった。

俺達は椅子に座り、食事を取った。

心が温まるような味がした。


俺はおじいさんに礼を言う。


「泊めていただきありがとうございます。では俺達はこれで失礼します」

「そうか。またここに来たくなったらいつでも来なさい」

「はい!」


俺達は小屋を出た。


「さて、頂上を目指すか」


俺達は更に上を目指して歩いた。


歩いていくと、頂上に到着する。

気がついたら天候は晴れから曇りに変化していた。


そこに“ヤツ”はいた――。


鳥型の大型モンスタ―だ。

俺達の十倍くらいの大きさをしており周りに雷を纏っている。

その名も《“雷鳴らいめい”のサンダ―バ―ド》

弱点はくちばしである。


攻撃手段は雷をいくつもの上空から落とす。

雷を纏った爪を使った突進。のニつだ。


俺は奴のレベルとHPを確認する。

レベルは12。HPは25600と表示されている。


「弱点はくちばしだ! くちばしを破壊するぞ!」

「わかったわ!」

「くちばしを狙えばいいのですわね!」

「メラメラ……!」


『クェ―……!!』


俺達は臨戦態勢りんせんたいせいに入った―――――!


◇◆◇◆


――バチバチバチ……!


と、大鳥は物凄い音と雷のエフェクトを纏いながら物凄い勢いで、


俺たちに向かって突進してきた――


「やばっ!」


俺は回避を試みるがダメ―ジを受け、少し吹き飛ばされる。


他のみんなも食らったようだ。


「《ライトヒ―リング》!」

 みんなのHPは回復する。


「助かったぞコ―デリア!」

「ありがとうコ―デリアちゃん!」

「コ―デリアさんのお蔭で助かりました!」

「た、大したことはないわよ」


俺たちは体制を整え、大鳥に向かって反撃した。


「《三連撃》!」


俺はスキルを発動させ、くちばしを狙う。


――ドガガ。


リシテアは《ウィンドスピア》を、

イオは《ファイアソ―ド》を発動させてくちばしを狙っている。


「コ―デリアは回復に専念してくれ!」

「わかったですわ!」


雷をまとった大鳥のHPは3割削れたようだ。


しかし――。


『クェェ……!』


――バチバチバチ!


突然、大鳥の周りを纏っている雷が増幅し、

まばゆい光を放ち――。


――ゴゴゴゴゴ。


物凄い轟音ごうおんと共に上空から青紫の雷が無造作に降ってきた――


けるんだッ!」


俺達は雷が落ちるタイミングを見て、いくつかは避けることに成功するも、


「ぐッ!」


全ては回避しきれずに、ダメージを負う。


「《ライトヒ―リング》!」


コ―デリアの全体回復魔法で回復する。

だが、コ―デリアのMPもだんだん減っていく。

あまり回復魔法に頼ってもいられない。


やはり全てを避けきることはできないか。

またもや全員被弾してしまう。

被弾は避けられないか。


――こうなったら短期決戦だ。


俺とリシテアとイオは奴に近づきくちばしを狙う。


「ハッ!」

「とりゃあ!」

「メラメラ……!」


――バキ


『クェェ……』


大鳥のくちばしが破壊され、ダウンする。


俺達の全力を叩き込む。


「はッ!」

「てりゃあああ!」

「メラメラ……!!」


――残りニ割……ッ!


『クェェ……!!』


奴は起き上がり、直後に突進を仕掛けてきた――


「さっきより速いッ!!」


俺たちは被弾する。


さらにそのまま雷を無造作に落としてくる。


くそっ! 第ニ段階か!


奴の動きはさっきよりも素早くなっていた。


コ―デリアは回復魔法を詠唱している。


「コ―デリア! 回復はいい! 攻撃魔法を使ってくれ」

「了解ですわ!」


コーデリアはそう応答した。


「イオも《フレイム》の詠唱を頼む!」

「了解です! メラメラ……ッ!」


イオは元気よく返事をする。


「リシテアは一気に近づいて重い一撃を与えてやってくれ!」

「任せて!」


するとリシテアは《ウィンドダッシュ》を発動させ大鳥に向かって突撃した。

俺もリシテアに続いて突撃する。


「これでもっらいなさい!」


――ズドォォォォン!


速度を乗せたリシテアの重い攻撃が大鳥を貫く。


「《フレイム》!」

「《ライトフォ―ス!》」


彼女たちの魔法が大鳥に直撃する。


――ドカ―ン!


『クェ……ッ!!』


あと一割!


俺は大鳥に近づき、《ジャンプアタック》を発動させた。


「これでッ! 終わりだァ!」


――ズシャアアア!


『クェェ……』


《“雷鳴”のサンダ―バ―ド》は静かに倒れる。


「ぜぇ…ぜぇ…」


UIを見るとレベルが二つ上がったようだ。

全員新スキルも覚えた。

スキルはこうだ。


ハヤト レベル14

スキル:《武器投擲スローウェポン

【効果】敵一体に対し、今手に持っている武器を投げつける。

    敵に当たるか、外れた場合もすぐに手元に戻る。 

    ダメ―ジ“小”〜“超大”(武器を投げる速度によって変化)

【コスト】MP1000消費。


リシテア レベル14

スキル:《五月雨突き》

【効果】敵一体に対し、目に見えない速度で連続突きを行う。 

    ダメ―ジ“中”

【コスト】MP1120消費。


コ―デリア レベル14

スキル:《オ―バ―ヒ―ル》

【効果】対象者一人に対し、HPを大幅に回復する。 

   

【コスト】MP1260消費。


イオ レベル14

スキル:《バ―ニング》

【効果】敵一人に対し、高威力の火属性魔法を放つ。 

    ダメ―ジ“中”

【コスト】MP1310消費



「さて、依頼も達成したことだし水の都に戻るか」

「そうねぇ」

「戻るのですわ!」

「さ、いきましょう!」


俺たちは水のエウロパに戻った。

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