ジュニアAI選手権へようこそ!

作者 成井露丸

30

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★★★ Excellent!!!

小学生からプログラミングを学ぶ現代にぴったりの、AIロボットにまつわるお話!

作者さまのAI知識が光るこちら。
プログラミングに興味のある子なら、わからない言語がでてきてもそのおもしろさは、必ず伝わるでしょう。

なんといっても、こちらのお話の魅力はその知識の奥深さ……そして、キャラクターの魅力にあります。
まるで、いい意味での演劇脚本のようなテンポのよい会話劇。
専門知識で出てくる場面でも読者を飽きさせない言葉のセンスが素晴らしいです。

作者さまのユーモアが随所にあり、AI知識のない私のような読者でも、すいすいと読んでしまいました。
プログラミングに興味のある子は、調べながら読む子もいるかもしれません。
この物語を読み終わるころには、読む前よりもプログラミングのことをもっと好きになっているでしょう。
この物語を通して、素晴らしい知識が身につくに違いありません。

ぜひとも、子どもたちに読んでほしい、新時代の児童向け作品です。

★★★ Excellent!!!

ジュニアAI選手権を目指す、少年少女達のドラマ。

なんて言っても、そもそもジュニアAI選手権って何って思う方も多いでしょう。人工知能(AI)技術の教育と普及を目指した中学生と高校生のためのコンテストなのですが、それを知ってもなお、なんだか難しそうなんて声が聞こえてきそうです。

しかし、そんな先入観から読まないのはもったいない。そもそも本作の主人公姫宮飛鳥も、最初はAIって何って状態でした。それが色々あってAI研究会に入ることになるのですが、もちろん入部したからといって、いきなり何かできるようになるわけではありません。しかも彼女以外のメンバー二人は、揃って天才。そんな状況で果たしている意味なんてあるのか。
一からAIについて勉強する? 雑用係として体を動かす? 完全に場違いかと思われた彼女の奮闘が光ります。

★★★ Excellent!!!

ミステリー研究会が廃部になり、行き場を失った主人公、姫宮飛鳥は、イケメンだけど言動が残念すぎる自称天才AIサイエンティストの神崎君の策略により、半ば強引にAI研究会に入会させられる。
最近頼りになるメンバーが抜けてしまっていたAI研究会は、会存続のため新たなメンバーを補充する必要があったのだ。

AIに関する知識も技術も持ち合わせていない飛鳥は、ただの数合わせ要員? いいえ、そんな飛鳥でも、きっとできることはあるはず。

本作で面白いのが、このできることを探すということ。
普通に考えたら素人の飛鳥に、できることなんてないと思いがちですが、そんなことはありません。よく考えて探していけば、チームの一員として役に立つことは、必ず見つかるはずです。

個性豊かな仲間達に振り回されながらもコンテスト優勝を目指す、AIドタバタ青春コメディ、開幕です。

★★★ Excellent!!!

主人公の飛鳥が、ミステリー研究会の廃部により、新しい部活に所属せざるをえなくなり、とあるきっかけで知識ゼロのAI研究部に入ることに!
AIだとかロボット工学だとか、どう考えても知識ゼロの人には縁遠いというか、見ていて「すごいな~」くらいで終わっちゃうと思いませんか?
プログラミングにPC言語……もう何あの呪文!って感じの人も多いと思います。
主人公、飛鳥も、こんな状態からの転部…
でも彼女は、周囲に支えながらも、それでも自分がその場所でできることを見出していきます。
『今いる場所で自分なりのベストを尽くす』これって、大人になって社会に出た時、すごく大事なことだと思うんです。
誰かと同じになろうとするんじゃなくて、自分が持てるスキルで、自分らしさをフル活用して、何ができるのか。
とても大切なことだと思います。
飛鳥の成長と、AI研究部の活躍、そして個性豊かなキャラクターたちの楽しいやりとり……コメディの中に散りばめられた、眩しい青春を、あなたも読んでみませんか?

★★★ Excellent!!!

 成井さんとも彼の作品とも長い付き合いでございますが、個人的に彼はこういうこの世界に存在するディープな世界を描かせたら、非常に緻密かつ玄人好みの作品(つまり極めてリアリティに富んだ)を書き上げてくる作家だと思っています。
 で、今作も最後まで読了して――「あぁ、これは、これは学生時代にロボット・プログラミング競技とかやってないと分からない奴。あぁ、けど、すげー正確な奴。これ、参加者にはよく読んで貰いたい奴」――と唸る結果となりました。
 いやはやすごいね、流石としか言えんわ。

 まぁ、本作のキャラクターやだいたいの流れ、青春の醍醐味なんかは、既に他のレビュワーさんがやってくれているので、僕はパス。
 多分補足出来ない部分を弄っていこうと思います。

 まずはじめに、この話の肝になってくるのは、技術屋とマネージャーという奴。作中では言及されていなかったように思いますが、最後に主人公が行き着いたのがマネージャーです。ヒーロー達が技術屋ですね。仕事で開発プロジェクトに携わるようになると、この辺りのスキルの差というのを嫌でも感じるようになるのですが、用は、同じプロジェクトの仕事をしているのに、そこで人に求められる役割というのは、結構幅があるんです。

 ハード、ソフトの切り分けはもちろんですが、まぁ、こいつらはおおざっぱに技術屋でくくれます。で、こいつらの特性というのは、極端に技術に依存している、ようは技術を技術としてしか見ていない奴らなんですよ。当然、そんな奴らしかいない場だと、際限なくプロジェクトに求める要求というのは大きくなっていき、最終的に有限のリソースをギリギリまで使い込んでしまう。使い込んで、やったぜ逆転劇になるのがドラマティックで最高じゃんよと思うでしょうが、世の中そんなに甘くねえってのよ。いいですか、そんな、博打みたいな開発してたらいつか精神いわして再起不能にな… 続きを読む