第38話 ダンジョン攻略 リーシュの悩み

・マルチ

「はいじゃあ並んで、どちらから先に話をしたい?」

 

マルチがこの場を仕切ってくれる

ありがたいがどうしてこうなった?

 

・ミミ

「はい!はい!話したい。」

 

この子は本当にミミさんなんだろうか?

ギルドの受付をしている時と全然違のだが。


・リーシュ

「私は後で構いません。」

 

・マルチ

「ではミミからライオットの所に、リーシュは私と話してようよ」

 

マルチとリーシュは2人で話し始めた。

すっかり仲良しになったね。


・「じゃあミミさん、どんな話しましょうか?」


・ミミ

「ライオット、帰ったら本当にママに会ってくれるのかな?」


・「その事ですか、勿論ですよ。こちらからもお願いします。」


・ミミ

「ありがとうライオット。

アタシの為に頑張ってね!」


・「ありがとうございます、ん?」


頑張ってねってどういう事?

俺の屋敷に来る事を反対してたのか?

ん〜、怖いけどしっかり挨拶しないとな。


・「帰ったら早めにご挨拶に行きますね、遅くなってすみません。」


ミミさんが嬉しそうに喜んでいる。

この反応だと余程反対がキツかったのか?

帰ったら直ぐにでも謝りに行こう。


・ミミ

「じゃあリーシュと変わるね、ライオット帰ったら宜しくね!」 


ウィンクしてミミさんが戻っていく。

ミミさん可愛かったなぁ。


そして次はリーシュさんがやって来た。


・リーシュ

「こうしてゆっくりと話すの初めてですね。」


・「そう言えばそうですね、今日はゆっくりと話しましょう。」


・リーシュ

「そうですね、今だけは2人きり。ゆっくりとした時間を過ごしましょう。」


リーシュさんが隣に座って近寄って来る。

対面でも良いんですよ?

チラッと横を見ると上目遣いで寄って来る。

あかん、これダメなやつや。

可愛い過ぎるわぁ〜。


・「ど、どんなお話をしましょうか?」


・リーシュ

「ふふふ、ライオットさん緊張してる。ごめんね、ちょっとふざけてみた。たまにしか会えないから忘れて欲しくないし。それで、ライオットさんに聞いて見たかったんだけど医療魔法しか使えない人が戦闘で役立つ様な魔法って思い付かないかな?」


お、やっぱり医療特化の人は同じ様な悩みを持ってたりするんだな。


・「ありますよ〜、遠距離で援護射撃出来るような魔法ですが。」


・リーシュ

「あるんですか?本当に?良かったら私に教えて下さい。」


・「良いですよ、リーシュさんなら直ぐに出来ると思いますし。」


・リーシュ

「わぁ、やっぱり聞いて良かった。」


体の前で手を合わせて喜ぶ。

この姿、これもあかんヤツや!

めっちゃ可愛い。


・「んじゃサクッと教えますね、俺と同じ事をして下さい。」


・リーシュ

「はい、お願いします。」


・「まず、利き手の掌に魔力の玉を作ってください、そして出来上がった魔力の玉の上から魔力の膜で包んで下さい。」


・リーシュ

「こう?かな?」


うん、流石は医療特化のリーシュさん。

魔力コントロールが抜群だ。


・「そうそうそんな感じ。それで魔力の玉に出来るだけ多くの魔力を注ぎながら膜を縮めて小さくして下さい、拳位の大きさで大丈夫です。」


・リーシュ

「ん〜、よいしょっ!

こんな感じ、、、かな?」


やっべ、リーシュさんの魔力コントロールの凄さを見誤った、魔力の密度がとんでもねぇぞ?出来るだけ多くって言わなきゃ良かった。


・リーシュ

「ライオットさん?」


・「はっ、すみません、余りに完璧すぎてビックリしでした。次にその玉を敵に向かって放ちます、敵に当たるタイミングで膜を消せば無属性魔法『魔弾』の出来上がりですよ。ちなみに膜を消すタイミングを変えると色々と面白いですよ。無属性魔法って感知されにくいから敵にくっ付けといて時間差で爆破すると相手は堪らないでしょうね。」


・リーシュ

「試して良いかな?」


・「もちろんです、でも出来るだけ遠くにお願いします。」


俺はゆっくりと後退りする。


・リーシュ

「行きますね、『魔弾』えいっ!」


シュン、、、、、ズドゴーン。


・リーシュ

「嘘、、、。」


・「すげぇ、魔力コントロール次第でここまで威力とスピードが上がるのか。」


・ミミ

「何?何?どうしたの?大丈夫?」


・マルチ

「ライオット、リーシュ、平気?」


・「あ、あぁ大丈夫だ、驚かせて済まなかった。特に問題ないよ」


・リーシュ

「私にもこんな力があったんですね。嬉しい、これで私も戦える。」


リーシュさんが震えている。

やっぱり医療特化の人はみんな同じなんだな。

攻撃参加できない事に悩んでるんだ。

無属性魔法が認知されていないから仕方ないか。


・「これで『魔弾』はリーシュさんの物ですね、他にも1人教えた子も居るけど好きに使って下さい。魔力の量で威力調整が出来ますのでその辺は練習しながら覚えて行って下さいね。」


・リーシュ

「ありがとうライオットさん、やっぱり貴方は凄い人です。」


・「1番弱いですけどね、そう言えばレベルどれ位になったかな。」


レベル23 所持金 16309c

筋力 101 +40(パッシブ

知力 120 +80(パッシブ

敏捷性 116 +30(パッシブ


・スキル

自動マーカー、マップ、精神自動回復、順応力 


・魔法

癒しの鼓動

風魔法 レベル25

炎魔法 レベル23

水属性 レベル29


・技能

剣術レベル9 補正レベル1 筋力 2 敏捷生 2

杖術レベル8 補正レベル1 知力 5

盾術レベル7 補正レベル1 筋力 5

槍術レベル7 補正レベル1 筋力 3 知力 1

体術レベル19 補正レベル3 筋力 8 俊敏性 12

射撃レベル 9補正レベル1 筋力 2 俊敏性 2


・特殊技能 補正値パッシブ(特

採取レベル12 補正レベル2 筋力 10 知力 10

採掘レベル11 補正レベル2 筋力 10 敏捷性 10

魔装術レベル17 補正値レベル3 知力 30

操舵レベル12 補正レベル2 俊敏性 20


・加工技能 補正値パッシブ(加

裁縫レベル10 補正レベル2 知力 20

鍛治レベル10 補正レベル2 筋力 20

錬金レベル10 補正レベル2 知力 20


ほぉ、順調に上がってるな。


・「レベルが23になってました!いやぁダンジョンって良いですね。ドンドン上がって。」


あら?何この反応?


・マル

「ごめんねライオット、私今32レベル。」


マジかよ!

ガッツリ差がついてますやん!


・ミミ

「私はレベル54だよ、レベル30とレベル50辺りからすっごいレベルの上がりが悪くなるの。それなのにこのダンジョンに入ってからレベルが2も上がったんだよ?ガーディアンの経験値が凄かったみたい、それでもライオットは全然レベル上がらないんだね。」


やっぱり俺のレベルは上がりにくいのか?

知ってたけどやっぱり凹む。


・リーシュ

「私は45になれました、2日間でレベルが2も上がる事なんて30レベルを越えてからは無かった事なので嬉しいです。」


へぇ、そんなに上がりにくくなるんだ。

俺が30レベルになったらどうなるのかが怖い。


・ミミ

「【原初の果実】アタシの分もお願いしておいて良かった、取れるといいなぁ。」


確か4つ狙うって言ってたな。

セリスとミミさんが欲しいって事か、じゃあ後はハリスさんとサリスさんかな?


・リーシュ

「まだ時間がありそうですがどうしますか?」


・マルチ

「レベル上げをしたい。」


・「あ、俺もレベル上げしたいかも。スキルも上げたいし前衛やって良いです?ダンジョン入ってからは普通に経験値が入ってるみたいなので、あの首飾りしなくて良いかもしれません。」


・ミミ

「おぉ、じゃあ一緒に戦おう!」


・リーシュ

「良いですね、じゃあみんなでレベル上げ行きましょうか。」


4人はレベル上げに行く事にした。


・リーシュ

「陣形はどうしましょうか?」


・マルチ

「ライオットに任せれば良いと思う。」


マルチさんの丸投げ感が酷い。

とりあえず考えてたから良いか。


・「4人ですからとりあえずマップを見ながら俺が指示します。陣形は先頭がミミさんで横に俺、リーシュさんとマルチは後から魔法で援護、そんな所ですかね?マップがあれば後ろからの奇襲に対処できますので。」


・ミミ

「異議なし!じゃあ行こうか。」


4人はレベル上げに向かう。

俺は杖と剣の二刀流でスキル上げをする事にした、『フレイムスピア』『ウィンドブレード』を使って一気にスキルレベルを上げるのだ。


・リーシュ

「『魔弾』の威力を試す良い機会です、とても楽しみです。」


リーシュさんがワクワクしているな、戦闘でワクワクしているリーシュさんって結構レアな気がするぞ。


・「そこの曲がり角の奥にリビング3セット、アーマーはリーシュさん、シールドはミミさん、ソードは俺が担当します。マルチはサポートでお願い、ではスタート!」


ちょっとサリスさんを真似してみた。

開幕でリーシュさんの『魔弾』がヒットしたリビングアーマーが吹き飛ぶ、何か可哀想。


続けてミミさんと俺が突っ込む。


・ミミ

「『火の拳』せやぁ!」


シールドのど真ん中に穴が空く、吹き飛んで壁に当たり粉々になる、何か可哀想。


・「『フレイムスピア』『ウィンドブレード』」


ソードに『フレイムスピア』で魔力を流し込み真っ二つに叩っ斬ってから内部爆破で消し去る、何かごめんね。


・マルチ

「良い感じ!この調子でドンドン行こう」


マルチの応援で俺のやる気が上がる。

よっしゃドンドン行くぜ。

4人はとにかく敵を狩りまくった。

途中でサリスさんが気を付けろって言ってたファーニーが出現したが、疾風のイヤリングを装備したミミさんがファーニーの速度を上回り笑顔でぶっ飛ばしていた、絵的にどうかと思うけどあれって魔物なんだよなぁ。


そのままレベル上げは夜まで続いた。

そして野営地に帰ってくる。


そこにはセリス達が既に戻ってきていた。


・ミミ

「どうだった、隠し通路あった?」


・サリス

「無かったわ。流石にポコポコある訳じゃないのね、解ってた事だけどちょっと寂しいわね。」


その後はハリスさんの料理で晩ご飯を食べる。

そしていつものミーティング。


・セリス

「よし、明日からは未開拓の6階に進むぞ、ここからは更に慎重に行く。次からは野営出来なくなるかもしれないからそれだけは覚悟しておいてくれ。陣形などは状況次第だ、明日サリスから指示がある。今日はゆっくりと休んでくれ。」


そして今回も俺の作ったお風呂でリフレッシュしてそのまま就寝した。今日のハリスさんも言葉数が少なく明日からの6階へのアタックに集中しているみたいだった。


そして明日がやってくる。

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