第58話期末試験

期末試験

期末試験


あの村井さんの彼氏が同じクラスの・・・・ 騒動から、純だけでなく、俺にも色々聞いてくる連中が増えた。

俺は期末試験の勉強があるからと言って無視して教科書を見るけど俺の成績を知っている奴らは「高谷の成績じゃあ、勉強しても変わらないだろう」と言ってくる。

そして回りにいる他の連中に俺の成績をばらして、俺を見下し始める。

あの村井さんの彼氏が自分より成績が悪い・・・その気持ち、少しはわかるけど、

「いや~赤点取りたくないからさ~」と言ってごまかすけど、まあそういう奴ら・・・、

一番しつこかったのは、トップカーストの連中。

純に何度も修学旅行のグループを一緒に って言っているみたいだけど、頑として純は俺のグループを主張するものだから、俺の方に入れ替わり立ち代わりやってきては、俺を説得しようとする。

「なあ 高谷、村井さんに何したかわからないけど、村井さんがかわいそうだと思わないか?」

思い込みの激しい工藤なんか「お前はひどい奴だ、純を解放しろ」とか。

そういうのはうざいから「お前、誰の許可もらって純って名前で呼んでるんだ?それ禁止!

なあ、そんなに心配なら村井さんの幼馴染で仲の良い、武村に相談すればいいだろ?」

学校では、そういう面倒な事が多いけど、純と付き合うならいつかはこういう事があるからと、周りの騒ぐ連中なんかより大事なのは純は俺の彼女であること、そして試験が近く、その後に修学旅行があるという事。

試験期間は予備校は休みなので、学校が終わると純の家に行って、純の部屋で勉強をして、やっぱりそういう気分になって×××しちゃって・・・家に帰る毎日が続き、いつものように試験が終わり、回答結果。

俺は相変わらず、国語は96点、英語が93点、トップの奴に聞いて、いともどおりおそらく国語はトップ、英語は2位か3位・・・大学入試の点数配分を考えると、本当は英語のトップを取りたいが、いつも凡ミスで2問落としてしまう。

それと、いつの間にか純も武村同様に俺と同じ方式をとっていた。

純は国立志望だから関係ない科目は2科目しかないけど、でもその2科目は26点、28点。

武村は国語と英語以外全部30点代前半だった。

一番驚いたのは、2人とも英語と国語が90点、91点・・・英語は俺と3点、つまり1問しか違っていなかった。

お互いに点数を言い合う、武村が相変わらずなかなか言わなかったけど、純が半分脅し気味に言ってやっと教えてくれた。

「2人ともいつのまに、そんな点数に?」

「だって、去年の期末にかっちゃんが教えてくれたでしょ」

「まあ、そうだけど、総合順位落ちたんじゃない?」

「そんなの受験に関係ないでしょ」「ないだろ」

って、俺のせりふがそのまま、返ってきた。

まあ、ある意味3人の大学受験にむけての勉強は順調という事のようだ。

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