第13話 VS.巨大スライム
『魔法の攻撃は魔力としてスライムに
魔法攻撃は
「もちろん『ウォーターボール』の魔法なんか効かないよねぇ」
『水属性の初級呪文ですよね~、魔法なら火の上級呪文でもあのスライムには効きません~』
「あたしの『聖剣』も核には届かないよなぁ」
あたしの『えくすかりばー』は刃渡り1mほどしかないから、巨大なスライムの表面しか斬れない。
そしてスライムの身体の表面をいくら斬っても直ぐにくっついて元に戻ってしまう。
「土門さん、お願いします」
『水の女神』に選ばれた【勇者】であるあたしは迷わず最終兵器の土門さんに巨大スライム退治を丸投げした。
「俺が殺るのか? 仕方ない、『ウォーターボール』」
土門さんは右手を空に向けて無詠唱で水属性の魔法を使った。
土門さんを中心に膨大な魔力が渦巻いている。
しかし、何も起こらない?
「えっ、失敗?」
あたしは自分の目を疑った。
『いえ、ほら、上空に~』
泉の精霊が空を指差す。
「上空?」
キラッ
空から光が降って来た。
じゅわっ
空から音もなく光が降って来て巨大スライムの表面に眩い光点が現れた、光点は高いエネルギーを持っているようで巨大スライムの水分を蒸発させ、もうもうと水蒸気を上げている。
『光属性の攻撃呪文かしら~、でも、魔法の攻撃は
泉の精霊がコテンと首を傾げる。
「魔法じゃなかったらレーザー光線?」
あたしも首を傾げる。
そういや攻撃衛星を軌道上に置いている『魔王様(人間)』のアニメ化されたラノベがあったなぁ。
その間にも、空から降り注ぐ眩い光は巨大なスライムの身体をどんどん蒸発させている。
「これは魔法攻撃じゃないぞ、物理攻撃だ、もちろんレーザーでもない」
と言いながら土門さんは右手を空に向けて魔力を込めている。
「言ってる事とやってる事が違うような…」
どう見ても魔法を使ってるでしょ。
「土門さんだけ女神様から特別な魔法教えて貰ったんですか? ずるいですよ」
「俺も水属性魔法の初級魔法しか教えてもらってないよ、これは魔法じゃなくて太陽光だ、上空に巨大な水のレンズを作ってスライムの体表に集光してるんだ」
土門さんの説明によるとウォーターボールの水球を変形させて上空に巨大な凸レンズを作ってるらしい。
「よし、この魔法は『ソーラー・システム』と名付けよう」
ガンダム世代か!
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