5話 戦闘! 対魔王!

 「スラスケ!! 一旦下がって後ろから魔法を頼む!!」

 「おう!!!」


 第3の魔王、皇帝獅子エンペラーレオを前に、僕たちはかなり苦戦を強いられていた。

 流石多量のクレームを集めただけのことはある……強い…!! 


 「スライムの身でありながら、見事だ。かなり修練をしてきたように思えるな」


 かっこいい……この見た目にゲキシブボイス……そして何よりこの性格といえばいいのか? 強敵と書いてトモと呼ぶ、みたいなクソほどいい性格をしている。決して僕たちを蔑むことなく全力で僕たちに向かい合ってくれる……結構きつい戦いであるが、楽しい!! 


 「お褒めにいただき光栄至極!! はああ!! スラスケ!! 身体強化が解けない程度にちゃんと魔法に込めるMPは調節しろよ!!」


 硬化を連続使用し、MP変換が間に合うギリギリまでステータスを強化して戦っている。かなりの速度でMPが減っていってるが、うまい具合に均衡が取れている。撃進で突っ込む、しかし、やはり相手はステータスも圧倒的な相手、それを真っ向から受け止めて見せた。


 「スライムとは思えぬほどの重みだ。だが、まだまだだの」

 「しま……っ!!」


 受け止められることを想定していなかったため、ボスの一撃をもろにくらってしまった。ステージの端の方まで吹き飛ばされた。

 くっ…!! 痛…しかもダメージが入ってる…!? スライムは物理無効じゃなかったのか…!? 


 『スラオ』

 HP: 742/830 MP: 348/601


 ステータス硬化してさらにステータスもあげてるのに一撃で100近くも食らうのか…。流石にまずいな、一撃でここまで食らうとなると、うかつに飛び込めない。

 スラスケがすかさず火球を飛ばした。それが僕を吹き飛ばしてスキが出来ていたボスにあたる。


「いい連携だ」


 声を上げているが……どうだ? 多少は効いてるはずだが。

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