40話 〜遊園地デート〜

「電車乗り遅れなくて良かったね!」


「俺がいなかったらさくらは乗り遅れそうだったけどな」


「だって〜、お店回るの楽しくなっちゃったんだもん!!」

今日はさくらとデートで、今は電車で遊園地に向かっています!


「それで遊園地遅れたらいる時間短くなるぞ?」


「うぅ…。ごめんなさいー」


「あはは、電車乗れたんだからいいじゃん。買い物はまた今度一緒に行こうな」


「うん!」

デートって言ったらどこかに出かけなきゃ〜って遠出のことばっか考えてたけど、別にショッピングデートでもありなんだよな。さくらが嬉しそうに買い物する姿を見てられるとか最高だしな…。もちろん買い物に夢中のさくらは楽しめるだろうし!!


「遊園地着いたら最初何乗ろうかな〜」


「最初かー、乗りたいのあるの?」


「うーん、ジェットコースターかコーヒーカップ!」

最初からジェットコースターはハードだが、最初にコーヒーカップに乗りたいさくらはかわいい。


「いいね、着いてからさくらがピンときた方に乗ろう」


「うん! それがいいね! 楽しみ〜」

本当に嬉しそうな顔するよなー。


「ふーくんは?」


「ん?」


「ふーくんは何に乗りたい?」


「あー」

全然考えてなかった。さくらが行きたいとこに行って、さくらのやりたいことをして、さくらが喜ぶ姿を見る…としか考えてなかった…。


「なんだろうなぁ」


「あ、もしかしてふーくん」


「?」


「遊園地のことほとんど調べてないから乗り物わかんないんでしょ!」

おぉぉ、バレてるー!


「えっとー…、そんなことないぞ?」


「絶対そうだ〜! なんだー、楽しみにしてたの私だけ?」


「違う違う!」

まずい、テンション下げさせてる! ここはほんとのこと言うしかないよな…。


「さくらに、さくらに喜んでほしくて。さくらの好きなとこでさくらの好きなことしようと思って…。でも、全部さくら任せにしてたってことだよな。ごめん」

俺だって楽しみにしてたんだけどな…。


「えへへ、そっか。ありがとう! でも、私だってふーくんに喜んでほしいから着いたらふーくんも乗りたいの考えてね!」


「おぅ、ありがとう」


「早く着かないかな〜」


「まだかかりそうだけど、楽しみだと早く早くーって思うよな」


「うん! 大人しく待ってよー」


「そうだな」


遊園地に着く前からさくらを悲しませなくてよかった…。ちょっと悲しんだかな? さくら一緒に楽しいデートしような。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る