39話

「あ、ふーくん早い! お待たせしました〜」

今日はさくらとデートの日です! この間俺から誘っちゃいました。


「早く来すぎたと思ってたけど、さくらも早いな」


「えへへ、楽しみだったから〜」

嬉しそうに笑うさくらの笑顔が大好きです。はい、惚気です!!


「じゃあ、行こうか」


「うん! 電車の時間までぶらぶらしよ〜」


「おぅ」

今日は電車で遊園地に行くことになりました。付き合う前に皆と行ったとことは別の遊園地で、さくらが行きたいところに行こうと言うことで決まりました〜。


「あ、あのお店見てもいい?」


「おぅ、行きたいとこ行こう。まだ全然時間あるし」

遊園地は午後から行こうと言う話になっていたのですが、さくらが午前も空いていると言うことで電車の時間まで駅前散策をすることになりました。



「かわいい〜」

現在、かわいらしい雑貨屋さんにおります。ちょっと俺は浮いてる気がしてなりません。


「ふーくん、見て見て! これもふっぽくない?」


「ん?」

おぉ、袖を。俺の袖を引っ張ってるさくらかわいい!! …じゃなくて、もふっぽいって…。


「これ、このモルモットもふみたい!」


「おぉ、ほんとだ。もふモデルにでもなったんじゃね?」

メモ帳に描かれたイラストの動物がどことなくもふに似ていた。


「あはは、もふがモデルか〜! かさばらないし買ってもいいかなぁ?」


「これは買うべきだな! 俺買ってあげる?」


「ううん、これは私が買いたいから大丈夫! ありがとう! もうちょっと見て回ってから買う!」


「了解」


「あっち見ようかな〜」

俺浮いてるかなって考えてたけど、よく考えたら彼女の買い物に付き合う彼氏って感じか。嬉しい浮き方では?


「ふーくんも見たいとこ行ってもいいからね?」


「いや、大丈夫」

さくら、そりゃかわいいもの好きの男子もいるし、俺だってかわいいという気持ちもかわいいものが欲しくなる時もあるが、このかわいらしい雑貨屋さんでどれが欲しいかな〜って見るほどではないぞ。それに、さくらが嬉しそうに楽しそうにショッピングしている隣にいたいんだぞ。


「そう? じゃあ、一緒に見よ〜」


「おぅ」

あぁ、あっちにはさくらの好きなキャラクターのグッズがあるのか。楽しそうだな〜。


「これもかわいい〜!」


彼女の買い物に付き合わされると言いますが、俺は彼女の買い物を何時間でも見ていられそうです。…今日は電車に乗り遅れないよう気をつけます!

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