【オフ73】イベント騒ぎは大騒ぎ
「まだ爺ちゃん達はやってるのかな?」
ログアウトすると報告した時には、楽しそうに「ワシ等はもっと楽しんでから落ちる」というメッセージが来たけど、本当にずっと楽しんでるんだな。
『フレンドにはプレイ中って書かれてるよ?』
腕に付けたギアを展開させて、メニュー欄を開いてフレンドリストを見てる。
「時間ペナルティは説明したし、されてるよなきっと?」
「お爺ちゃん達はどんな感じにするんだろうね。戦闘に出向くのクラフター系にいくのか」
「朝に見た様子からすると、クラフター路線な気がするんだな」
畑仕事をしていたからな~、そっち系に進みそうではある。
「そう考えると、俺らの仲間内は戦闘系の人が全然いないな」
『全く居ないね』
ケリアさんは格闘家じゃなくって裁縫系だって言ってるしね。
「いやいやお二人さん、オイラが居るじゃないか」
「戦闘系? どっちかっていると情報員?」
『ナイトって言うのが不思議なほどに諜報員さん』
雷刀の方を樹一と一緒に見ながら、お互いに視線を合わせてほぼ同じ事を言う。
「待ってほしんだな、樹一妃はまだ良いとして翡翠姫よ何故に諜報員ではないんだな」
手を大きく振ってアピールしているけど、オレと樹一はもう雷刀の事を見てはいない。
「兄ぃ達って本当に何やってるのよ。開拓してるとは聞いてるけどさ」
「ファーマーだから町作り?」
「でも戦闘系の仲間居なくて大丈夫なの?」
「別に問題なく進めてるぞ」
『ちゃんと戦ったことは一度もない気がするけど』
「それは問題なく進めていると言うの?」
「言わないと思うの」
「言わないでしょう」
「言わないんだな」
『そこまで言わなくてもよくない?』
「ちなみに翡翠と琥珀なんて未だに不殺だぞ」
「スパイク嬢をテイムした時も、とどめを刺したのは樹一妃だったっけ?」
「というか、アレってテイムしたから倒してもないんじゃないか?」
『じゃあ本当に不殺?』
「だな~、多分一回もモンスターを倒してないぞ」
「やっぱり、まともって事は言い難いんだな」
「誰がどう見ても普通のプレイじゃないでしょう」
「ファーマーだったらまだあり?」
「翡翠ならセーフね」
「つまり、この場で普通じゃないのは樹一妃の唯一人なんだな」
「後はログインしてみて、防壁とか道がどれだけ出来てるかね」
「まだゴーレムの数が少ないから、そこまで進んでないと思うんだな」
『道作りに二体、防壁作りに二体だけだもんね』
「防壁に関してはボウガさんの加工って工程があるから、実質一人だよな」
『丸ノコを作れれば作業アップ出来るかな?』
「あったら出来るとは思うんだな……けど翡翠姫よ、電気エネルギーを使用はまだ出来ていないんだな」
「魔法でスパッと切れたりしないのか?」
「出来る、けれど魔法を連発出来るのはプレイヤーだけなんだな。村人とかのNPCには時間経過で回復するか、MP回復アイテムしかないんだな」
『MP回復のアイテムってやっぱり高いです?』
「高いんだな~、初級ポーションが五十スィア掛かる。初級MPポーションの場合、それが三百スィアも掛かっているんだな」
「フォレストヒルの錬金術師って儲かってるって事か?」
「素材が自分で取れるんなら、相当に儲かってるんだな」
『それでもうお店を持ってる人が居るんだね』
「錬金術師って個人で戦えるのかよ?」
「むしろ強い部類なんだな」
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