ちょっとひなたぼっこ
「かっこよぉ~」
「それ、何ですか?」
お昼ご飯を食べ終えて、本校舎屋上にあるベンチで日向ぼっこをしていると隣に座っていた恵吾くんが美沙の見ていた画像を見つめながらそう聞いてきました。
「ホバーバイクだって」
「ホバーバイク……ドローンみたいな形ですね」
「詳しくはないけれど、仕組みは同じようなものじゃないかな?」
「あ、本当だ。ちょっと格好良いかも」
ちょっととは言っていましたが、恵吾くんも男の子なだけあってホバーバイクの試走動画を見つめる瞳はキラキラと輝いていました。
「バイクの免許も取っちゃおうかなぁ」
「そっか、美沙先輩自動車の免許は最近取ったんですよね」
「ほら、免許証。……今度、一緒にドライブでも行く?」
「えっ!? 良いんですか?」
美沙の提案に恵吾くんはさっきよりも目をキラキラと輝かせながら聞き返してきました。
「良いよ。パパが居ない時にちょっとだけにはなっちゃうけど」
「ちょっとだけでも構わないです。わぁ、夢みたいだ」
「大袈裟だよ。はい、指出して」
「は、はい!」
美沙は恵吾くんの小指に自分の小指を絡めて約束しました。もちろん約束を守れなければ針千本。
生徒会議事録
恵吾にヘルメットでも買ってやるか。 芹沢
良い保険を紹介した方がいいかもしれないわね。 明日香
そこまで運転荒くないからね! 美紗
え?! 柚鈴
え? 七海
……? 笑舞
くれぐれも安全運転でお願いしますね。 小雨
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