ひっぱりだこ
卒業式を終えて、新入生が入学する四月までは静かな日々が続くものだと思っていたワタシでしたが、今日の明才高等学校は昨日以上に騒々しくなっていました。
「会長と柚鈴先輩はひっぱりだこみたいですね」
「海もユズリンも体力があるから、しばらくは校舎別館へ引っ越す部活動のお手伝いが忙しくてあんまり生徒会に顔を出せないだろうね」
「ナナも海先輩と柚鈴先輩をお手伝いが出来れば良いのですが」
「部活動の引っ越しの手伝いに駆り出されている二人と一緒になって手伝うことは出来ないけれど、私たちは二人の分まで生徒会の仕事を頑張りましょう」
明日香先輩は素っ気なくそう言っていましたが、机の下で小刻みに膝を上下させて二人のことを……特に会長のことが気になっているようでした。
「ふふっ」
「美沙? 私の顔を見てどうしたの?」
「何でもな~いよ」
生徒会議事録
海も柚鈴も仕事は私たちがやっておくから力仕事頑張って。 明日香
アッスーありがとう! 愛してる! 柚鈴
ありがとう明日香。皆が助けてくれるから俺も柚鈴も頑張れる。 芹沢
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