異世界転生でチートを授かった俺、最弱劣等職なのに実は最強だけど目立ちたくないのでまったりスローライフをめざす ～奴隷を買って魔法学園で底辺生活を送ってたらいつのまにか英雄視され美少女に囲まれてた件～

第734話 枕会話

　しばらくして。

　気が付くと、アデライト先生の胸に抱かれていた。

「目が覚めましたか？」

　生まれたままの姿の先生が、にこりと笑う。

「あれ……寝ちまってたんですか、俺」

「ぐっすりでしたよ。ふふ。寝顔を堪能しちゃいました」

　俺の額にキスをして、先生はぎゅっと抱きしめてきた。

「本当に、会いたかった」

「俺もです」

　俺は先生の細い腰に手を回した。

　汗ばんでしっとりした先生の肌は、すばらしい感触だった。

　俺は我慢できず、豊満な胸のピンク色の頂きに口づけをする。

「あっ……」

　艶めかしい吐息が漏れる。

「もう……あれだけしたのにまだ満足していないですか？」

「もちろん」

「めっ、ですよ。明日だってあるんですから」

　むむむ。

　そう言われると無理強いはできないな。

「先生。ちょっと相談したいことがあるんです」

「なんでしょう？」

「実は――」

　俺は先程の出来事を一切合切話した。

　その話を最後まで聞いた先生は、俺を頭を撫でて思案する。

「セレンちゃんと結婚してグランオーリスの王に。それから、オルタンシアちゃんと結婚してジェルド族の王に。ふふ。ロートスさんったらモテモテですね。さすがは私の婚約者様」

「どうすりゃいいんですかねぇ」

「ロートスさんはどうしたいんですか？」

「俺ですか？　俺は……そうですね……そりゃ皆の希望は叶えてあげたいですけど、でも政治ってのは色々複雑だから、俺の一存では決められないと思います」

「そうでしょうか？」

「え？」

「ロートスさんの好きなようにすればいいんです。他の煩わしいことは気にせず、あなたの見ている未来に突き進んでください。それが、世界と人類の未来なのですから」

「先生」

「あなたは英雄です。文句を言う人がいたら、黙らせればいいじゃないですか。あなたにはその力があります」

　俺は思わず吹き出してしまった。

「……意外ですね。先生がそんな過激なことを言うなんて」

「過激とは心外です。あなたを信じているからこそですよ」

「ありがとうございます先生。決心がつきました。俺は王になる。俺を求めているのは亜人連邦だけじゃないんだ。けど……王になってどうすりゃいいんですかね？」

「こう言うのはどうでしょう？」

　アデライト先生は俺に一つの案を説く。

「……なるほど。それはいいアイデアですね。さすが先生」

「上手くいくかわかりませんが、実現すれば世界のパワーバランスが動きます」

「よし。それならいっちょ、やってみますか」

　やるべきことをやるんだ。周りがどう言おうと関係ない。

「でもその前に」

　俺はアデライト先生の首筋に顔を寄せる。

「もう……あと一回だけですよ？」

　許しを得た。

　そして、再び熱い営みが始まるのだ。