NASAの男・甘木秀彦

27-1

 大粒の汗を垂らしながら、車から大型の機材を担いで持ってきた。これで奈々子の下着と隕石を完全に共鳴させることができる。

 希望が現実となって手の届くところに存在している。

 甘木秀彦は倉庫の扉を開けた。

 視線を走らせる。

 甘木秀彦の目が徐々に見開かれていく。

 中にはさっきまでいたはずの奈々子がどこにもいなかった。

 視覚を通して入った情報は衝撃となって脳の奥で破裂した。

 喉が震える。

「ちょっと待て! どこに行ったんだ!?」

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