失敗


外は

しとしと雨が降っていた

妖精がきゃほほと部屋の中を駆け回っていた

おれの太腿に乗っかって一休み

また暫くすれば駆け回るだろう

おれはおれの腕に注射した液体の正体を暴いた

だが次の瞬間に猿が正座してこちらを凝視していたのだ

失敗した

猿が正座していたら失敗なのだ

どういう理屈かはわからないがとにかくそういうことなのだ


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