終わる夜


力を無くし

壁に凭れ掛かった

ずるずると身体が落下した

やるべきことは

何も思い浮かばなかった

(おれは終わった)

あとは感覚を殺す作業だけだ

空を見上げても

星は一切、見えない夜に

あらゆる脱出経路は塞がれて

朝が来るのを

ただじっと堪えるように待っていた

だがきっとそれが訪れる前に

おれはおれではなくなっているのだろう


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