不法侵入の全て


退屈な

日常が

続いていた

帰って来て

風呂に入って

飯を食って

寝るだけだった

おれたちは皆、黙り込んだ

葬式のような空気が流れていた

見知らぬ毛深いおっさんが唐突に口を開いた

「ドキドキしようぜ」

賛同だな

そいつがどこの誰だかは知らないが

おれは大いに頷いた

毛深いおっさんはもはや毬藻のようになってしまっている

「ドキドキしすぎだろ、それは!」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る