第五節:お騒がせ者

 城塞都市ミトスに入って直ぐ検問の兵士に「ドラゴンゾンビを片付けてくださったのは貴方あなたがたか?」と問われたので、『ゲルハート』が「他に誰が居る?」と答えを返したので、『ゲルハート』は報奨金をまた手にしたのであった。ゲルハートにも“黒き戦士”としての噂がついていたのであった。


 検問そのものは「サリーネ誠神殿カルトルからの書状を届けに来た」と言う『ウィーゼル』の一言でクリアされてしまった。


 気になるランクの方は私が二十七、『ゲルハート』、『ウィーゼル』が二十五、『セリア』は二十四になっていた。


 そして広場で一旦馬車にもぐりこみ、褒章を分けたところ五プラナであったため、貢献者として私が二プラナもらい、他の三人は一プラナづつと言うことになったのであった。


 私の現額が、六百十一プラナ二百九十七ゴルト七十七シルズ八十ブロスとなったわけである。


 旅行財布の中身[1.824kg]

 五十P×十二[1.02kg]、十P×零[0.00kg]、五P×一[0.03]、一P×四[0.024kg]

 五十G×四[0.24kg]、十G×九[0.27kg]、五G×一[0.025]一G×二[0.03kg]

 五十S×一[0.05kg]、十S×二[0.07kg]、五S×一[0.025kg]、一S×二[0.04kg]


 旅行小銭入れの中身[0.16kg]

 五十B×零[0.00kg]、十B×八[0.16kg]、一B×零[0.00kg]

 五十Ca×零[0.00kg]  貨幣全重量一.九八四キログラム、


 体重を除く全備重量が六十六.八五四キログラムとなったのであった。


 また少しずつ重くなったのであった。


 街中は普通の城塞都市のものだが他の城塞都市とは違う城壁が二段は高い城塞都市のように見えたのではあるが、さらにこのミトスは東西に巨大な坂とその上にそびえ立つ背の高い門とその城壁とも、山脈ともいえる頂上に道が敷いてありそれが比較的目立つものとなっているのであった。


「今日はどこに泊まります?」と私が『セリア』に聞くと「ミトス城塞都市で一番の大きな宿かな? 安心安全だからね」という答えが返ってきたのであった。


「今日は私のおごりだ特に何もしなかったからね」と『セリア』がいったのであった。


 というわけで宿には私が先頭で入り、白き伝説の乙女と言わし占めてしまったせいもあって「ほら、シャルを解放した」とか「第二位の王位継承候補者を護衛した」とか、噂されているのであった。


 噂にひるむことなくシャンとしているとさらに、格好がいいとかいう話し声が聞こえて来たのであった。


 因みに今日も、ロイヤルスイートであったことを記しておく。




 今日はロイヤルスイートではあったが、宿の人の噂話が耳についた。


「一昨日も出たらしいわよ」、「噂の怪盗が出たの?」という会話であった。


「この城塞都市では何か出るみたいですね」と私はみんなに言った。


「怪盗の話か?」と『ゲルハート』があっさり答えた。


「怪盗なんて今時時代遅れよ」と『セリア』がいう。


「サリーネ神の正義の前には何者も悪事をなすことはできん」と『ウィーゼル』が力強く答えた。


「この街に入った時からその噂はあったからな、少し情報を集めておいたんだ。そしたら王族を狙う怪盗だって話だったぞ、俺らにゃあまり関係なさそうだが」と『ゲルハート』は一気にいった。


「この前関わった王族様が何か言ってなきゃいいけどね」と『セリア』は答えた。


「ありゃ助けただけで特に何か褒美ほうびをもらったとかいう話は出てなかったろう。俺らを襲う理由が奴にはないぜ」と『ゲルハート』がいった。


「デマとか噂に尾ひれがついて無ければいいんですが」と私がいった。


「でも狙われとるのは、フレイニアの王族だけじゃろう?」と『ウィーゼル」がいう。


「他の王族が狙われたという話は聞かんかった。フレイニアの王族に狙いが定まっとるという事は逆恨みか、ただの自己満足か、実際に何かゆえあって狙っているかのどれかだ」と『ゲルハート』がいった。


「王族ほどではないけれども、ウィオラちゃんが目立ってるのは確かだけども、気のせいよね。フレイニアの建国にかかわった人物に似ているというだけで襲う理由にはならないし」と『セリア』は気になっていることは吐き出したようだった。


「なら、今日は警戒態勢で臨みましょう。寝入っているふりをしながら待つんです。それなら対処はできます」と私がいった。



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