第十九節:戦略会議
『セリア』は「まあ
『ゲルハート』も「『ウィオラ』は伯爵御令嬢だし、なにかあるにはあるが、俺らの分かりかねるところで動いている話なら仕方ないな」というのであった。
『ウィーゼル』も「悪乗りさえしなきゃ大丈夫だろう」といった。
なのでパーティー全員の意見が一致したのであった。
「どうやら伯爵級は『ウィオラ』ちゃんだけみたいね。まあ問題にはならないでしょう」と『セリア』はいった。
他に貴族が乗って無くて助かった的な話なのではあるが、騎士位を持っている客は居たのだがそれだけだった。
まあ後は俺らのランク問題くらいか? と考えていたのは『セリア』と『ゲルハート』だけであった。
「冒険者証は四人共見せてしまっていて、すでにクルーや一部のセイラーは知っているようだ」といったのは『ゲルハート』だった。
『ウィーゼル』は「
朝食後、男性陣の部屋で軽く会議といこうという話になって、戦略会議が行われていた。
議題は『ウィーゼル』が出した「追いつける船はいないとして、待ち構えている船にはどう対処するんだろうか?」であった。
「小舟に囲まれると厄介だぞ? 但しそれはこちらも同じ大きさの場合だけだが」といった話や、「軍船はいない訳ではあるまい? ラームリツの話があるんだから」という話も出たが「この船よりも大きい軍船は居なさそうだしなあ」という話になったりした。
「仮に軍船が居たとしても徴用とかはできまい、そこそこ大きい商会の船のようだし」と『ゲルハート』がいった。
「それに伯爵御令嬢が乗っている船を徴用したとあっては国としても
「仮に騎士位を持つ者が乗っていたとしても数人じゃと、下手せずとも私たちのほうが強いぞ」と『ウィーゼル』がいった。
「さっき朝食の時に特等の客を眺めてたんだけど、一般市民みたいだったわよ」と『セリア』がいった。
「でなければ、今頃は船長に喧嘩ふっかけているんじゃないかしら?」とも続けた。
「そっちの問題はおいておこう、今はありそうな危険の話だ。やはりモンスター関係か、あり得そうなのは」と『ウィーゼル』が会議を方向転換させた。
「海だと海竜とか海蛇とかがゴロゴロしてるっていうけれどもサラト湖は内海も内海どころか湖よ?」と『セリア』がいった。
「居たとしてもこのサイズの船には襲いかかるほど馬鹿じゃないと思うが?」と『ゲルハート』がいった。
「後は不死の海獣くらいか?」と『ウィーゼル』がいった。
「不死だと厄介ね」と『セリア』がいった。
「制限がどれくらいあるかですか?」と私も会議に寄って行った。
「制限ていうか耐久力次第かしら」と『セリア』が答えをくれた。
「もう一つ厄介なものはいるがこの変にはあまり住んでいるとか聞いたことは無いな」と『ゲルハート』がいった。
「まさか、飛行系モンスターのことかしら? 確かにあまり聞いたことは無いわね」と『セリア』がそれに答えた。
「キシリからはちと遠いが遺跡から来る可能性も……」と『ウィーゼル』がいった。
「それってサラト湖の名前の付いたサラト遺跡のこと? アレは遠いわよ?」と『セリア』が答えたため、その話は流れた。
「それに確か軍港はサラトとチトーの二つにあるはずよ。軍船が
「サラトの軍港って連絡用か何かなのか?」と『ウィーゼル』が聞いた。
「そこまで詳しくないわ」という『セリア』の返答だった。
「そりゃそうか」と『ウィーゼル』がいった。
そこで戦略会議は終いになった。
第三章 第二十節へ
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