花はおそかった・その2

10月5日と6日は帳簿の整理…


7日は、大手空調設備メーカーの人たちと一緒に空調設備を点検して感染防止対策ができているかなどの確認・メンテナンス作業…


8日は、オフィスビルの窓ふき清掃…


…と、休む間もなく活動を続けた。


10月9日朝10時頃、A班のメンバーたちは特大バスに乗ってドライブに出た。


バスは、次の予定地・アーンドラ州へ向かって走った。


目的地に到着する予定は、10月10日の朝7時過ぎである。


このあとも、メンバーたちは1日も休む間なく活動を続ける。


そんな中、日本でどーでもええもめ事が発生した。


ところ変わって、宍喰浦(徳島県海陽町)の竹ヶ島にて…


時は、10月9日夜9時半頃であった。


島の神社の境内にゆりことけんちゃんがいた。


ふたりは、10月5日から勝手に仕事を休んで職場にメーワクかけるなど生活態度が悪くなっていた。


ゆりこは、10月4日のお見合いバスツアーを勝手にボイコットして中止にさせた…


その翌日、勝手に仕事を休んだ…


10月7日頃、ゆりこは支店長と課長のデスクの引き出しから高価品を大量に盗んだ上に、数人の女性従業員さんたちから大量にカネを借り入れるなど…金銭感覚が極力悪化した。


けんちゃんは、ショッケンの工場の待遇面に強い不満があることを理由に勝手に仕事を休んでいた。


同時に、けんちゃんはゆりこにつきまとうようになった。


また同時に、けんちゃんは律世ばかりに暴力をふるうようになった。


またその上に、ふたりの子どもたちに『ドーキューセがどーのこーの…』とクドクド言う…子どもたちがハンロンしたら強烈な叫び声をあげてボロクソに言いまくる…


またまたその上に、心配になってたずねてきた人(ダイキで世話になった人)に律世や田布施の家の悪口をボロクソに言うて被害者ヅラする…


そのまたまたその上に『よーくんがゆりこちゃんを盗んだ!!』と騒ぎ立てたけん、どーしょーもないドアホになった…


ほやけん、ふたりがどないなろうと私はどーでもええわ…


話を戻す…


ゆりことけんちゃんは、神社の境内で話し合いをしていた。


しかし、けんちゃんが一方的にゆりこに愛を求めでも来たことが原因で話し合いがこじれた。


けんちゃんは、ゆりこにガバッと抱きついてキスしようとしたが、ゆりこは必死になって抵抗した。


「イヤ!!やめて!!やめて!!」


ゆりこが『やめて!!』といよんのに、けんちゃんは女々しい声でゆりこに『サイコンしてくれぇ~』と求めていた。


「(女々しい声で)ゆりこちゃん…ゆりこちゃん…」

「やめて!!離して!!」

「なんでイヤがるんだよぅ~」

「あんたがゆりこに無理やりキスしようとするからでしょ!!」

「オレはゆりこちゃんが好きなんだよぅ~」

「やめて!!」

「ゆりこちゃん~」

「嫁はんのもとへ戻ってよ!!」

「イヤや!!」

「戻ってよ!!」

「イヤや!!律世はオレに暴力をふるうようになった!!田布施の家のモンもオレに殴るけるの暴力をふるうようになった!!…(ダイキでお世話になった人)も律世の肩を持つようになった…子どもたちは親の想いにそむいてドーキューセと違うことしよる…ほやけん、律世と子どもたちをすてたるんや!!ショッケンの工場もやめたる!!」

「やめて!!ワケの分からんことばかり言うけんちゃんなんかキライ!!」

「ふざけんな!!」

「イヤ!!」


(ドサッ!!)


ゆりこは、けんちゃんに倒されたあと身体を押さえ付けられた。


「イヤ!!やめて!!」

「ふざけんな!!子どもたちは親の想いにそむくだけそむいた!!ドーキューセはクラブ活動でファイトファイト言いながら走りよる…ドーキューセは中間期末テストで学年イチになってまわりからソンケーされている…それなのに子どもたちはオレの想いにそむくだけそむいた!!」

「イヤアアアアアアアアア!!」


(ビリビリビリビリビリビリ!!)


ゆりこは、ワケの分からんことばかりいよるけんちゃんに着ていた白のブラウスを破られた。


破れたブラウスの中から、白の貝殻の形の細いストラップのブラジャーがあらわになった。


「なにワケの分からんこといよんよ!!やめて!!」


ゆりこは必死になって抵抗した。


しかし、けんちゃんはなおもワケの分からんことばかり言いながらゆりこを犯していた。


「律世も律世だ!!田布施の家のモンが『ホーデホーデホーデホーデホーデ!!』ばかり言うて、律世を過度に甘やかした!!ほやけん、暴力をふるう女になったんや!!」

「やめて!!」


ゆりこは、けんちゃんにネイビーのスカートを脱がされた。


脱がされたスカートの中から、ブラと同じ形のショーツがあらわになった。


「やめて!!」


(ドカッ!!)


ゆりこは、右足でけんちゃんをけとばしてはねのけたあとその場から逃げ出した。


ゆりこにけとばされたけんちゃんは、ゆりこを追いかけて行った。


(ドドーン!!)


ところ変わって、岸壁にて…


岸壁の向こう側の海は、大しけで10メートル超の高波が押し寄せていた。


(ゴーッ!!)


同時に、50ノット(風速25メートル)の暴風が沖合いで吹き荒れた。


その中で、けんちゃんは下着姿のゆりこを追いかけていた。


「ゆりこちゃん~」

「イヤアアアアアア!!」

「待ってよぅ~」


ダンガイゼッペキの少し手前で、ゆりこはけんちゃんにふたたびつかまった。


「ゆりこちゃん~」

「イヤ!!離して!!」

「なんで拒否するのだよぅ~」

「けんちゃんがワケの分からんこと言うからでしょ!!」

「オレは、ゆりこちゃんが好きなんだよぅ~」

「イヤ!!」

「なんでイヤなんや~」

「嫁はんのもとへ戻ってよ!!」

「オレは律世と子どもたちすてたんや~ひとりぼっちなんだよぅ~」

「ゆりこがイヤといよんのに、なんでシツヨウに求めるのよ!!」

「ゆりこちゃん~」

「離して!!離して!!イヤと言うたらイヤなのよ!!」

「ワアアアアアアアア!!」


(ドボーン!!)


ゆりことけんちゃんは、大しけの海に落ちて沈んだあと、どこかへ流されて行方不明になった。


このあと、沖合いで80ノット(風速40メートル・瞬間的に60メートル前後)の暴風が吹き荒れた。


(ゴロゴロ!!ドスーン!!ドザーッ!!)


同時に、雷を伴って1時間に80ミリの猛烈な雨が降り出した。


ダンガイゼッペキに13メートルの巨大な高波が打ち付けた。

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