企画に参加させてもらいました。
この先も物語が続くので、全体としてはどれくらいの長さになるのかは今の段階ではわたしにはわかりませんけれども、このペースだと、文庫本換算で数冊はつづく大長編ものになりますね。
宗教戦争に発展する小さな火種が丁寧に書かれている。中世ヨーロッパをモデルにした異世界ファンタジーと説明されています。
そこを読まず先に本編へ目を通したところ、ひいふうみいと数えてたので物語の世界は日本なのかしらんと考えてしまいました。
ミックの肩を撃った銃はどんな銃だったのでしょう。中世ヨーロッパをモデルにとあるので玉は丸く貫通しなかったでしょうし、鏡に映ってみたときの彼の描写は痛々しいですね。
異世界転生ものではないので、中世ヨーロッパをモデルにする理由はなんだろう。キリスト教の宗教戦争を描きたいのかもしれない。ここまでこだわって書いているのならば、物語の世界全体をオリジナルで事細かに作り上げてみてはどうなのかしらと思いました。
暗く重い物語のはじまりですけれども、読み手としては冒頭からハラハラしたりドキッとしたり次はどうなるんだろうというワクワクがもっと欲しく思いました。
児童文学的作品を想起させる丁寧で整った文体。だからこそ、紋切り型な表現にならないような工夫を加えていくと、より一層味が出てくる気がします。銃声をバンやドンドンと表現する以外にできないかこだわってみるのもいいと思いました。
作者からの返信
ひいふうみいという数え方や、中世の銃について、貴重なご意見ありがとうございます。私も書きながら、この頃の銃って連射できないよなあ……と矛盾を抱えながらの描写でした。今一度下調べをしっかり行い、作品に生かしたいと思います。表現技法や序盤のストーリー展開も、再考してみます。
生活の中に宗教があり、信仰が人格形成の柱になっているという世界観を伝えやすくするために、中世ヨーロッパを舞台として借りています。王国制を採用したかったのもあります。世界全体を一から作るメリットは今のところ思いつかず……魔法や特殊生物は出て来ませんし、読者さんもオリジナルの設定は宗教だけでお腹いっぱいかなあと……。ちなみに本作は特定の宗教をモデルにしているわけではありません(政治的・宗教的な主張をもつ作品ではありません)。
せっかくいただいた感想コメントなのにこんな長文で語ってしまってすみません。深くご考察いただいたこと、本当に感謝しています。
読んでくださり、ありがとうございました!(Fの方も!)
「ちゃんと読む人の集い(^o^)」の企画から参加申し込みさせて頂きました。梅しばと申します。
実を言うと私の作品も、宗教が若干ながらも絡んでおりまして。勝手ながら、コレはシンパシーを感じると拝読させて頂いたのですが……いやー、軽い気持ちで読み始めた自分をぶん殴ってやりたいですね。
宗教対立や情景を真剣に描くこの作品と、私が書いた拙作を一緒にしては絶対駄目だと痛感致しました。
この作品は宗教が抱える情動を本当にリアルかつ強烈に伝えていると思います。
物語的には主要人物たちが「今後何を目標にして生きていくのか」に注目したいですね。道のりは厳しそうですが、頑張って乗り越えて欲しいです。
個人的にはユス教側の視点も深く描いて「ああ、これならユス教側の気持ちも分かるわ」って展開になったらストーリーに奥行きが出ると思いました。フィラン君がその役割を担ってそうですね。
作者からの返信
シンパシーを感じて読んでくださったなんて嬉しい。そんな風に謙遜なさらないでください。御作を拝読させていただくのが楽しみです。
だいぶ遅ればせながらですが、梅しばさんのご推察の通り、第三章からはユス教徒の主人公も登場します。主人公が複数いる本作ですが、彼らが目標を定めそれに向かい生きていくというよりも、周りに翻弄され目的をもたされるといった感じになるような気がします(うまく伝えられない)。
そんな感じでもよければ、「今後何を目標にして生きていくのか」というメッセージ性はふんだんに織り込まれた作品になると思います。この先もお付き合いいただけましたら嬉しいです!
拝読するのに時間がかかってしまい、申し訳ありません。
自分の信仰を貫いた母は立派だなと思う一方で、そんな母の死を目の当たりにした子どもたちは、一体どんな気持ちだったのだろうと思います。
生前の母の信仰を受け継ぐか、身を滅ぼすことを知っているから遠ざけるか、というようなところですね。こうして見ると、ミナを教会から遠ざけようとした気持ちも、よく分かりますね。
二つの視点から同じ問題について見ると、そこにそれぞれの思いがあって、どちらが正しいとも言いきれないなと、感じます。すごく、心の中で葛藤が生まれます……。
堅い感じの感想ばかりで、なんだか申し訳ないです。すごく、読んだ後に色々考えてしまって……。心理描写と人物の背景がしっかりしているからこそなのだろうなあと思います。
作者からの返信
愛し合う家族でありながら、信仰という点でお互いに受け入れがたいものをもっている二人。複数の語り手の中でこの章のレイヤが第一主人公なのですが、この兄の葛藤も物語のテーマだったりします。
さくらのあさんの感想は、作者が伝えたかったことそのものを真っ直ぐに受け取ってくださっていることを感じられて、お読みしていて本当に幸せな気分です。ありがとうございます!
主催されている企画から参り、11話まで拝読いたしました。
宗教や戦争という、ともすれば重たいテーマになり得るお話ですが、とても読みやすい文章ですらすらと頭に入ってきました。
信仰の違いからの争いは現実にもあることで、世界のどこかで同じように、色々な苦悩を抱きながら生きている人もいるんだろうと感じて胸がきゅっとなります。
ミックやミナ、そして妹の名を…なレイヤもどうか幸せを見つけられようにと願っています。
重苦しいコメントでごめんなさい…。
執筆において色々なご苦労もあると存じますが、今後も頑張ってください(*^^*)
作者からの返信
宗教の話だからこそ、文体は分かりやすいものを心がけています。
登場人物たちの幸せを願ってくださりありがとうございます。彼らは幸せを見つけられるのか、よろしければ今後も見守って下さったら幸いに存じます。
(私のコメントも堅苦しくなっちゃいました(笑))
企画から来ました。
まだたったの三万字なのに、ここまで質量の大きい物語はとてもすごいと思います。
宗教が主軸となって進むストーリー。実際の歴史にも宗教観の違いから起きる戦争は多く、その分この物語の深い読みがしやすくなっています。
情景描写で雰囲気や人物の感情を表現するのがとても上手だな、と感じました。
また、ここまで読んで、なによりも好きなのはこの書き方。
各話で一番最後の文章が自分の頭に残って、次の話を読まなければ、という衝動に駆られました!
ただ、ちょっとした違和感? もありました。
具体的な関係性の明記について、です。
もし朝斗さんが、ぼかして読む人に考察してもらいたい、という感覚で書いているのであれば、もうちょっと名詞や具体的な関係をぼかしてもいいと感じました。
あるいは、物語が今どういう状況になっていてこれからどうなっていくのか予想してもらいたい、という感覚であれば、色々な場所に過去エピを散りばめてもいいのかな、と思います。
…個人的には前者が好きですけど^ ^
まだまだ序盤なので、時間はかかるけど少しずつ読んでいこうと思います。
お互い、執筆頑張りましょう!
作者からの返信
場面ごとに話を区切っているので、〝引き〟については正直自信がありませんでした。最後の一文に惹かれたという言葉は嬉しいです!
具体的な関係性の明記、というご指摘が今一つ分かりませんでした。ぼかしてもいいという名詞や関係はどこのことを指しているのでしょうか?
(返信を書いてて気づきました……もしかして宗教戦争の発端になったという記述のことですか? 確かになくてもいいかも……)
コレは辛い。思想の違いで言い争いになるのは理解出来ます。熱くなって暴力を振るう事も100歩譲って分かります。でも女性に性的暴力を振るうのだけは宗教関係無く欲望に身を任せた証拠です。続きもありますし、朝斗さまの思い描くストーリーなので口出しするべきでは無いのですが、レイヤのお母さんに手を出したルクス教信者にだけはキツい天罰を与えて欲しいと切に願います!雷墜ちろ!
作者からの返信
許せませんよね……。ぼかして書いたつもりですが、気分を害してしまったようで申し訳ないです。レイヤの母が殺された事件の子細が知れ渡っているわけではないですが、とまとさんが抱いたような怒りがルクス教徒たちの戦いの動機になっています。
レイヤの母を殺したのは「ユス教徒」の男たちです。名前が紛らわしくてこちらも申し訳ないです。
編集済
誰かが母の死を利用してそれを象徴的なものとして掲げる場合、その名を出生の部分まで含めて叫ぶように思えるけれど、ルクス教はそういう形でまとまってる様はまだ見えてこない、貧しいルクス教徒の女性がユス教徒に無残に殺される、このことの意味の大きさについて大人たちがあまり話していないようでもある
作者からの返信
確かに、その通りですね。誰が殺したのか、は隠されたとしても、誰が殺されたのか、は明示してもよかった気がします。後で書き直すかもしれません。
毎度ウゴカッタンさんのコメントには気づかされることが多いです(と同時に、設定の粗さが露見してひやひやしています😅💦)。いつもありがとうございます!
章が変わるとはいえ、物語に断裂が起きています。
レイヤという名前も初見ですし。
新人賞とかに出される場合は、構成を見直されることをお勧め致します。
(きっと出すに相応しいタイミングがあるはずです)
作者からの返信
11話の最後、「少年の妹の名がミナと明かされる」ところがこの話の肝だと思っています。その効果が薄れてしまうので、レイヤという名を第一章に出したり、構成を変えたりするつもりはありません。せっかくご助言いただいたのに、この点についてはすみません。それ以外で断裂を防げる方法を思いついたらやってみます。
二万字を超えてしまうので伝えるのは控えたのですが、第11話~第14話が本作で一番泣ける場面です。もし二人目の主人公レイヤに多少なりとも共感してくださったのなら、ぜひこの先も読み進めてみてください。
たくさんのアドバイスを書いてくださり、誠にありがとうございました。お時間を割いてくださったこと、心から感謝いたします。序盤書き直し、頑張ります。