奈落の神の福音

作者 J@オルカ船上特別市

ファンタジーとミステリーが少し不思議な魅力作

  • ★★★ Excellent!!!

近未来。オルカ船上特別市を舞台に、最後の呪術師とそれに関わる人たちのヒューマンドラマでもあります。
ジャンルはSFとなっていますが、死者の魂や生霊を呼び出して事件を解決するという部分はファンタジーでありミステリー。
ですが、それら区分けに囚われることなく、章ごとで一つのお話として面白く読み進めて行けます。

自身の持つ最後の呪術師という宿命を理解しながらも飄々としている江破。
自身では自立した大人であると思いつつも家族を避ける百目鬼。
このダブルヒロインを支える甲斐谷にもまた……と登場キャラそれぞれの深い背景が物語の厚みとなって終盤に結実します。

重みのある主題を解き明かしつつも、コミカルなやり取りもあって重すぎず。
それが必要だとはいえ、完結してしまっているのがもったいなく思う作品です。

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