★★★ Excellent!!! 知性と感性と、狭間と時と 呪文堂 生きるとは、時の流れのなかにある、ということだ。 『ゾウの時間ネズミの時間』という有名な生物学の本があるが、同じ種、人間同士でも、時の流れは異なる。 或るものは観察に徹し時を俯瞰する。 或るものは時を取り込み体現しようとする。 或いはその狭間で、その生きざまから時を知ることもある。 あなたは、時をどう流れるだろう。 オススメです。 レビューいいね! 3 2021年7月21日 05:34
★★★ Excellent!!! 時の早さは違うもの アクリル板W かの有名な劇作家シェイクスピアの名言に『君、時というものは、それぞれの人間によって、それぞれの速さで走るものなのだよ』というものがあります。 本作は主人公と母親と友人を通して、それぞれの時間の違いを巧みに表現しつつも、友人の時の歩みに抗いたい主人公の切なるピュアな気持ちが現れています。 短編に当たるためにすぐに読めると思います。縄文人と女の子の友情が好きな方には特にお薦めです。 レビューいいね! 3 2020年7月31日 16:33
★★★ Excellent!!! 象の時間蟻の時間 濱野乱 クールな母と繊細な友人、時間の河は本当に平等なのか。 時間はあくまで主観的なもの。光速で移動するロケットを見送るのも自分次第。 レビューいいね! 2 2020年12月10日 16:51
★★★ Excellent!!! やばい。これはやばい。揺さぶられる。 肥前ロンズ この、人と人の感覚のズレを知っている。 自分の興味分野でしか話せない人。誰かと同じ、共通の世界や話題で生きたい人。普通に生きたいと願えば願うほど異質であることが受け付けられず、ボロボロになっていく人。 そこには、社会的・倫理的な善悪も、精神的な強弱もない。 ただ、それぞれの時間を必死に生きているだけだ。 繊細すぎて病む友人と、自分の世界だけで完結する母。 主人公は、ただ淡々と「人は孤独である」事実を見据えている。 他者を変えることは出来ない。どうしようもないことを受け入れながらも、それでも少しでも他者と同じ世界で生きることを主人公は夢見る。 そんな物語です。 レビューいいね! 2 2020年7月31日 17:38
★★★ Excellent!!! 登場人物がとても面白いです。 GOLD LION とても個性的な登場人物が出てきて、それでいて文体はとても静かで引き込まれます。この人たちが次は何をするのか楽しみになります。 レビューいいね! 1 2020年8月3日 21:08
★★★ Excellent!!! 繊細な心の動きを繊細に描写する魅力溢れる文章 七紙野くに 人は個々に違う。そこに流れる感情も時間も。ここには平坦な心も激情もあるが、全てが公平に描かれる。そしてそれは短い言葉では表現できない魅力を持つ。登場するキャラクターは作者が手掛ける別の異世界ファンタジーに登場するのだが、このストーリーは切り離された物語として完結しているので短時間で作者の一面を垣間見るには最適。やや重い面もあるが是非、気軽に手に取っていただきたい。 レビューいいね! 1 2020年12月16日 10:37
★★★ Excellent!!! 『武蔵野』のお題から、『まさかの、この物語』! 皆木 亮 まさか、『武蔵野』というお題から、 この物語が綴られるとは、驚きです。 なのに、『武蔵野』というお題を、 違和感なしで、物語に馴染ませる様は、 素晴らしいと思いました。 ただ、もう少し、オチに、 更なる意外性か、 大逆転の明るさ、 等が、あれば、更に輝いたと思いました。 レビューいいね! 1 2021年3月11日 23:25